この俺が異世界転移したならばっ！～才能スキルで異世界最強！～

第35魔族がくすぐりに弱かったならばっ！

「ぐぬぬ…人間め…なぜこうも簡単に我を奴隷にすることが出来るのだ…化け物め！」

「涙目で言われても可愛いだけだよー。」

「うるさぁい！おい！そこの銀髪！お前はどうなんだ！？この人間の配下のようだけど、それでいいのかお前は！」

「…かまわない。むしろ…あるじの奴隷でいたい。」

「お…お前ぇ…」

　微笑ましいなぁ、幼女同士が仲良く会話をしているところを見るのは…心が洗われるようだ。

「ニヤニヤすんな！！」

「そんなことより、メアちゃん。」

「ちゃん付けすんな！」

「俺を人間って呼ぶのやめない？」

「お…お前…やっぱり人間じゃないのか…？」

　いやちがくてね？

「俺のことは名前で呼んでくれ。ほら、リピートアフタァミィー。駿河。」

「スルガ…？」

「…するが。」

「そうだ。駿河と呼んでくれ。あとティア、鼻血が出そうだから勘弁してくれ。これからもあるじで頼む。」

「わかった。これからもあるじと呼ぶ。」

「わかった。これからは変態と呼ぶ。」

「ティア。」

「ん…」

　二人で押さえ込んでもう一度くすぐってやる。

「うひゃ！？またなのか！？わ！悪かったから！うぴゃあ！！やめでぇ！うひゃひゃ！？」

　幼女を押さえ込んで満面の笑みでくすぐり回す青年がそこにはいた…てゆうか俺だった。

「はぁ…はぁ…もうくすぐられるのはいやなのだ…」

「なんだよ？喜んでたじゃないか。うひゃひゃって。」

　全身を痙攣させるほどに喜んでたよな？またくすぐってやるから心配するな。

「そんなわけないだろ！！」

「そんなわけないのか？」

「当たり前だー！」

「そんな叫んでて疲れないのか？」

「もう…しねよ…おまえぇ…」

　あ、やばい。本当に涙目になってきた。そろそろ潮時だわ。

「とりあえず、俺が今泊まっている宿にこいよ。そこでこれからのことを話そうぜ。」

「な、なんだ！？個室に連れ込む気か！？だめだぞ！この身は初恋のやつにあげると決めているんだ！」

「乙女かッ！いやなんもしないから、な？ついてこいよ。こんなところで話しても寒いし、腹も減るしな。」

「連れてきたのはお前だろ…人間…」

「だいじょうぶ…あるじ…うそつかない…」

「お前もお前でコイツのこと好きすぎだろ…なにがお前をそこまで駆り立てるんだ…」

　なに言ってるんだ。ティアが俺のことを好きなのはこの世界が作られる前から決まりに決まっていたことだぞ？もし俺がティアに嫌われたとしたら俺は生きるのをやめるね。

「我よりもある意味魔族らしいぞ…お前……」

●

「ただいまー！」

「ん……ただい…ま。」

「ここかぁ？ちんけな宿だなぁ。」

　俺たちは泊まっていた宿『竜の翼亭』に戻ってきていた。何も言わずに１日出ていってしまったから料金を無駄にしたな…

「いらっしゃい！！おぉ！お兄さん！ドラゴンを倒したんだってね！？聞いたよー！」

　扉を開けると、タンタさんが元気よく迎えてくれた。やっとこさ帰ってこれたと実感が生まれてくる。

「え？俺が？」

「ん……ん……」

「うひゃひゃ！？やめるのだ！！悪くいったのは謝るのだ！！うぴゃあ！」

「あぁ、あのお姉ちゃん。シエルと言ったかね？駿河さんが倒しましたーって。」

「シエルが？」

　どうやら俺が倒したことになっているらしい。ドラゴンはシエルとティアが倒したはずなんだが…気を使ってくれたのか？

「うんうん、あたしもできる男だと思ってたんだよ！新しい女の子も連れてきてるみたいだしねぇ。」

　最初来たときと同じように、手でわっかを作り、そこに指を出し入れする。

「いやもう全然違いますから！この子は……まあ奴隷ですけど…」

「ん……ん……」

「うひゃひゃひゃひゃひゃ！？」

　そろそろ勘弁してやれティア……死ぬぞ？

「幼い子をこんなに連れて…まさかあれだね？ロリコンというやつだね？」

「……夕飯食べさせてもらえますか？お腹減ったんで。」

　もう俺は反応しないぞ。そんなことよりお腹が減ったのだ。だが一応俺の面子もあるから、言っておくぞ。俺は変態でもなければロリコンでもない！！

「夕飯ならもう準備できてるから食堂へいきな！娘が運んできてくれるから！」

「あぁ、ノノさん帰ってきてるんですね。」

　ノノさん、タンタさんの娘さんでギルドの作業員を勤めている。なにかとお世話になっている。

「じゃあいこうか、二人とも。」

「ん……いく。」

「我は…いつか……笑い死ぬのだ……恨むからな……？」

　まあそう睨むなって。前も言ったが可愛いだけだぞ？よしよし。

「さわんな！！」