たづき知らずも
見渡す限り
側には二つの扉がある。壁も何もなく扉だけが存在しているが、もう見飽きて驚きもない。迷わず右側の扉を開けた。
玩具屋の前に出た。
そしてまた、扉が二つ。
__また駄目だった。
祈るように目を閉じる。
ある日突然、世界は細切れになった。世界と世界は二枚の扉で繋がり、迷い込んだ私は元の世界に戻れなくなった。世界は一つひとつ空の色が違った。
ここがどこだか私には分からない。
一つだけはっきりしているのは、この空はあなたには繋がっていないということ。
私はまた、目の前の扉に手をかける。
あなたに繋がる空を探して。
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