case.4 活発系

「こら、早く起きろ!」

 惰眠を貪る休日の朝に布団越しに重みを感じる。目を開けると、ショートパンツにTシャツ姿の君がいる。太陽と同じくらい眩しい笑顔をこちらに向けてくる

「今日はデートの日だろ!」

「嫌だ。今日こそ、家デートがいい」

「先週は晴れたら出かけようって言ってたじゃん」

 隣で頬を膨らませて露骨にジトっとした目で見てくる。この目には逆らえない。

「わかった。散歩がてら花見に行くか」

「うん! じゃあ、早く着替えなよ。待ってるから!」

 外に出て君と歩き出す。嬉しそうな笑顔で少し前をスキップしそうなほど軽い足取りで歩く君の姿を見るのが好きで――。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る