カクテル
仄暗い店内に流れる洋楽の、しっとりとしたメロディを口ずさむ。
湿った唇と、僅かに紅潮した頬。
見慣れたはずの青年の横顔に、男の視線は自ずと吸い寄せられた。
「この後、どうしようか」
青年は、髪を掻き上げる。
優しく折れ曲がった指先に、金色の髪が絡みつき、はらはらと溢れた。
――青年の美しさは「毒」だ。
甘美な毒に徐々に犯され、終いには……
三杯目のカクテルは紅い花の蜜のように、甘かった。
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