失望の雨


なくした

なくした

なにもない

体を突き刺す

そんな失望の雨


誰かのせい

それだけを口にして

省みない人よ

そろそろ

息をつかせてくれ


かわらない

かわらない

なにもかわらない

それではなにもかわらない


失望の雨は

痛い

肌を突き刺す感覚が

苛ます感覚が

無感覚になるまで攻め立てる


だからせめて傘をさす


曇天で陽の光なく

愚鈍で無責任に放言する

混沌の住人たちには

好きに言わせておあげ


生温い温度で

言葉と言葉で

傷を舐め上げる

それじゃなにもかわらない


なくした

なくした

なにもない

体を突き刺す

そんな失望の雨


もういいんじゃない?


雨雲ぬけて

突き抜けて

行ける場所へ


かわらない

かわらない

なにもかわらないなら

置いていけ


ニセモノを背負うより

ホンモノを追いかけて


失望の雨も

言葉の酸性雨も

欺瞞に溢れた道標も

ぜんぶ、置いて


雨雲ぬけて

突き抜けて

行ける場所へ

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