第105話 孤立無援

 学校なのか…会社なのか…。

 学生の頃の同級生とかつての会社の同僚が同じ室内にいる。

 仕事?学業?


 なにをしているのだろう…。

 私は誰とも会話することなく、椅子に腰かけている。

 昼休みなのだろうか?

 室内の隅に小さな食堂がある。

 皆、そこでトレーに食事を乗せて、部屋を出て行く。

 残っている者も、ハンバーガーなどを食べている。

 私も何か買おうかと立ち上がるのだが、そこの食堂には辿りつけない。

 遠いとか、歩いても、歩いても…なんてわけではなく。

 人にぶつかって近づけないのだ。


「あのさ…」

 かつての会社の上司に話しかけてみる。

 スッと私から離れていく。


 私はココがどこか解らないまま、居心地の悪さを感じていた。


 怖かった…昼食時間が終わったら、私は何をすればいいのだろう?

 それ以前に、私はココにいていいのだろうか?


 誰かに教えて欲しかった。

 誰かに誘って欲しかった。


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