シーン4:エピゴーネン
ここはとある支部の一室。
「君は他者の記憶を持ち、他人を騙る存在だ。私はそういった、間違った存在を許すことはできない」
少女の声。そして自分を襲う、血の嵐。
レネゲイドビーイングとして目覚め、彷徨っていた時に受けた、襲撃だ。
どうにか逃げおおせ、記憶を頼りにたどり着いた小学校で、エピゴーネンは別のレネゲイドビーイングに出会い、その導きもあってここに保護されることとなった。
GM:小学校のレネゲイドビーイングはお察しの通り、扉さんです。
ルーカス(神宮):了解です。
けれど、あのときの声は、心の奥底に張り付いたように残っている。
「間違った存在」と自分を指した、あの言葉は……。
不意に、コンコン、とノックの音がした。
「風間だけど、入ってもいいかな?」
エピゴーネン:「……」
エピゴーネン:「『あぁ、風間君か。どうぞ』」
風間:「……うん、じゃあ入るね」
エピゴーネン:「『遠慮しなくていいさ。君と私の仲だろう?』」
風間:「……そう、だね。俺ときみの仲か」
GM:風間はゆっくりとドアを開けますね。でも、部屋にはあんまり入る気はないみたい。
風間:「今日、時間大丈夫? そっちさえよければなんだけど、ふらっと出歩かない?」
エピゴーネン:「『もちろんさ。何もすることはないからね』」
風間:「よかった。普段、一人じゃ外出れないんだよね。息詰まっちゃわないかな、って思ってさ」
エピゴーネン:「『はは、相変わらずきみは優しい。そういうところは大変好ましいよ。どうもありがとう』」
風間:「……ほんとに、そっくりだよ」
GM:と、小声でつぶやきます。
エピゴーネン:「……?」
風間:「準備、時間かかる?」
エピゴーネン:「『あぁ、少し待っていてくれないかな。すぐ準備するよ』」
風間:「わかった、じゃあ待ってるよ」
GM:風間はぎこちなく微笑んで、ドアを閉めます。
:ではシーン終了、オープニングフェイズ終了です!
ルーカス(神宮):はーい!
GM:このままミドルに入っていきますが、OKです?
ルーカス(神宮):お? OKです!
―――――――――――――――――――
◆プレイヤー&キャラクター紹介
PL:ルーカス
宇宙観測グループ代表。経験者やら何やら言われているがダブルクロスにおいては初心者。この頃は1人でキャラのデータも作れなかった模様。GMのひつじにデータ組みを手伝ってもらってます。ほら初心者でしょ。
PC2:神宮憂理 コードネーム【エピゴーネン】
とある事件で自殺した神宮憂理の”想い”が、神宮憂理のつけていた猫の仮面に宿り生を受けた”レネゲイドビーイング”。
つまり今回のPC2は猫の仮面であり、神宮憂理本人ではない。
■神宮憂理の経歴
とある金持ちの家系で、オーヴァードという特異な存在に妄執を抱いている。
化け物の子を産む(オーヴァードを産む)ことに執念を持つ異常な家系の中で育った。
自身が化け物でないと捨てられる、また産まなければ捨てられる恐怖から、口癖は「私は、化け物だからね」。実際は彼女にオーヴァードの素質はなかったが、とある事件で発症した模様。その後すぐに自殺したため真偽は不明である。
及川や風間とは小学校時代の同級生。彼等との会話は彼女にとって心の拠り所だった。
高校は女子校となり、2人とは疎遠になってしまったことを悲しんでいた。
特異な存在に思われるよう、猫の仮面を被り、黒いマントを羽織り、よく劇の台詞を諳んじていた模様。
■エピゴーネンについて
基本的には神宮憂理を模倣しているが、こんなとき憂理ならどうするか、が分からない時は素の自分がでる。素は仮面らしく無口で、臆病。憂理と違い死ぬことを恐れている。
■猫の話
……あるところに、1匹の孤独な猫がいました。
猫は、黒曜石より黒い瞳と、夜より黒い毛並みを持っていました。
猫は、少女達に囲まれて、いつもいつでも1人きりでした
ですが、ある日。×××××××が、猫を、助けてくれました
猫は、猫です。化け物の子を、産まねばなりません
だから、猫は。その××××××を、そっと心の中に閉じ込めました
時は流れ、猫は、死期を悟ります。化け物の子を産む為に、猫は自殺をしました
猫は、消え行く命の中で、たったひとつ、後悔をしました
それは――――。
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