4*角砂糖の価値は……。
第134話
監理局と評議院……。
時に蜜月……。
時に乖離……。
水と油……。
敵……そして……
味方……。
不思議な関係性……。
元はひとつのものだった……。
魔法元老院……それが始まり……。
結成時、世界最大規模の友愛団体……。
一般の「庶民」に知られる事なく、他の友愛団体を表に晒し、あたかも世界を牛耳っている秘密結社の様に「演出」し、人々を欺き、その裏で実質的に全てを操っていた魔法元老院……。
彼らは時の流れと共に「華麗」に変化してゆく。
象徴的な事例が、魔法評議院と魔法監理局に分離した魔法元老院解体プログラムである。
これにより役割が明確化した……。
活動資金の捻出、拠出、重要案件の最終決定権及びポーターの基本所有権は魔法評議院が有する。
魔法少女の選定、承認、運用、ダークエネルギー壊滅における全ての事象に関わる決定権は、魔法監理局が有する……。
カネと実権は、魔法評議院が維持……。
実務は魔法監理局……。
加えて、魔法評議院は魔法監理局の上部組織であるという姿勢を貫く。
りおんのマジカルリンク解除も、監理局に事前通告なしに評議院の「介入」により執行された。
りおんとはいえ「戦力」が低下する事態に監理局は反発するが「重要案件の最終決定権」を主張する評議院に一蹴される。
故に、どんな些細な事例でも、評議院が「難癖」をつければ、白が黒になる……。
ふたつの組織の姿を投影した「ひとつ」の組織。
魔法評議院の具体的な活動、構成メンバー、本拠地等は不明である。
リンスロットの父、ドワイトを含む5名による最上級執行メンバーが「世界」を握り、評議院の「本質」は深く闇に沈む……。
だが、それを良しとしない勢力も芽生え始めてはいる……。
急先鋒がアメリカ合衆国であり、魔法少女を輩出している北中米、南米の国々と密約を交わし、共同で魔法技術の研究、応用に着手する……。
監理局内では「噂話」ではあるが、評議院は早くから事実を掴み、現在は様子見を決め込む。
双方共に諜報員を潜ませ、内部事情を覗き見する予定調和な「姉妹関係」……。
これぞ真実の世界であり、少女達の小さい世界の概念の斜め上をゆく猥雑で欺瞞に彩られた景色を、大人達は描き続ける……。
「い、いやぁステッキさん……話が生々しいよ」
「何を言っているりおん……いわゆる設定と世界観の肉づけだ……ただでさえネタだの何だのとおちゃらけていたからな……」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます