生きてる証しが欲しいから

第444話 お酒に逃げていないか

　おかえりなさい♡

　だんだんと寒くなってきました。

　新型コロナの感染者も再び増えて来て、第三波がおとずれて来ている様です。手洗い、うがいを徹底させて人にうつさない、うつらないに気をつけていきましょうね。

　それでは今日も【生きてる証しが欲しいから】始まります。

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【お酒に逃げていないか】

　昨日は月に１度のメンタルクリニックの診察がありました。

　仕事を辞めて２カ月半が経ちましたが、僕は働く意欲を完全に無くしていました。行き場の無い僕の心を素直に十文字さんにぶつけようと考えていました。

　９時４５分に受付が開始されました。６番の札をもらい、順番を待ちます。

　まずは十文字さんの面接から。第一声が「お酒に逃げてないよね」でした。僕は「逃げているかもしれません」と、答えました。

　今月に入り、ガラケーからスマホへ機種変更してから友達と連日お酒を酌み交わし、ライン通話で遊んでいたのです。毎日が楽しくて、僕は現実逃避しているのかもしれないのだと感じました。

　「お酒に逃げるとアルコール依存症になる可能性が高くなるから気をつけた方がいいね。僕はアルコールで駄目になった人を何人も見て来たから。」

　十文字さんの言葉に心が沈みます。

　仕事の話になりました。作業所でさえ働く自信が無いのです。作業をやれるか、やれないかとても不安だと相談しました。

　「やれるか、やれないか、ではなく、やるかやらないかなんだよ。やるにしろやらないにしろハッキリと決めた方が良いよね。」

　僕は年内は仕事の事は忘れて、スマホ教室に通う事を伝えました。十文字さんは、目標があるのなら良いと言っていました。

　十文字さんの使用しているのはガラケーで、機種変更する気は無いそうです。

　ラインにも興味は無いと言っていました。ＳＮＳやツイッターなども見ないらしいです。

　言いたい事があれば、クリニックに来れば僕がいるのだから直に話せば良いと言いました。

　生活保護の事も相談しました。十文字さんの計算した受給金額と支援センターのＮさんの計算した受給金額にひらきがあったからです。受給金額は、きちんとした計算式があるので、いざとなったら協力してくれると約束してもらいました。

　最後に「昇さんの１番欲しいものは何？」と聞かれました。僕は「恋人が欲しいです」と答えました。

　無職の精神障害者に恋人など出来ないのは承知しているのです。でも諦めきれないのです。僕の答えに十文字さんは一言「頑張りなよ」と言いました。

　こうして十文字さんの面接が終わりました。

　次は主治医の筑根先生の診察です。状態が安定しているので薬の変更はありません。仕事については、焦らない方が良いと言われました。

　薬局で薬をもらい、帰る途中で夕食を買って家に戻るのでした。

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　１４時過ぎに家に着いて、友達とライン通話しながら赤ワインを飲みました。つまみは焼き鳥です。簡単にフルボトル１本空けてしまいました。

　人と話す事が異常に少ない僕は、ライン通話でも３人以上になると無口になります。それでも誰かと繋がっていたいのでしょう。

　ライン通話が終わると独りでいる事がとても虚しく、寂しく感じます。しばらくはライン通話とお酒を楽しみたいと思います。

　今日もあなたの応援に感謝して、お話を終わりに致します。

　どうか次も笑顔であなたに逢えますように……

　いってらっしゃい♡