第341話 大型台風19号
おかえりなさい♡
10月12日(土)の夜に大型台風19号が関東に直撃しました。
午前中に避難勧告が出されました。僕は家で過ごす事を決めていました。すると2階に住む姉から、一緒に避難しようと連絡が入りました。
前日に食料と飲料を買いだめしていたので、断りました。食料は肉や野菜などで調理しないといけないので、避難所では使えません。何度も姉からメールがあり、僕は避難する事に決めました。
夕食用にパンとお菓子を買いました。
近所のコンビニで買いましたが、物凄い人でした。時間は12時を少しまわったところです。夜と朝に飲む精神薬を念の為、3日分持ちました。
姉から出発するとメールが来ました。僕は夕方に避難所に向かうので、先に行く様に返信しました。すると姉が鬼の形相で僕の部屋に来ました。
「あんた死にたいの!?テレビの避難勧告で、この町も出てるんだよ!」
こういう時の姉は1歩も引きません。僕は一緒に避難所である近くの小学校に向かいました。3階にある教室が避難場所になっていました。2人で1枚だと言われ、毛布を貸してもらいました。
教室の隅に陣取り、腰かけました。
僕達が到着して1時間もしないうちに全ての教室は満員になり、廊下を使って避難をしている人で溢れました。
隣町の高校が余裕があるので、希望者はバスで連れて行くと放送されました。しかし帰りはバスが無く歩きになると言っていました。
僕達は早い時間に行ったので教室の中に入れました。ほとんどが家族連れの方たちで、子供も幼くてとてもうるさかったです。
僕は持参したウォークマンでFMラジオをイヤホンで聞いていました。どこそこの川が決壊したらしいと言う情報を聞いて大変な台風だと感じました。僕の住む近くを流れる多摩川も1部決壊したと言っていました。
夕食用に買ったパンを食べました。
姉が「夕食は避難所で出ないのかな?」と聞いて来ましたが、「出ないでしょ」と答えました。追加で1人1枚毛布が支給されました。
床の上に毛布を1枚ひいて横になりましたが、背中と腰が痛みました。
いつものように20時に精神薬を飲みました。そして21時に消灯の時間になりました。ライトが半分ついていたので暗くはなかったです。子供たちが意外と静かでした。
不安を抱え、眠りにつきました。
午前2時に目が覚めて、大型台風19号が通り過ぎた事を知りました。姉も起きていました。
「帰ろう。」僕が言うと姉はまだ早いと言いました。
廊下に避難していた人は、帰ったらしく1人もいませんし、隣の教室も2組の家族を残して帰ったようでした。なぜか僕がいる教室は誰も帰った様子がありませんでした。
再度、姉に帰ると言うと、それじゃあ帰ろうかという事になりました。
小学校を出ると晴れていて、お月様が綺麗に見えました。家について部屋に入ると何も変わりませんでした。
ホッとしました。
姉から声をかけられなければ、僕は避難所には行かなかったでしょう。初めて避難所で過ごしましたが、これも良い経験になりました。
ヘルプマークはこんな時に役に立つのではないのかと思いました。
明日の祝日はメッキ工場がお休みなのでのんびりと過ごしましょう。
****
15日の火曜日は課長に頼まれてメッキ工場の仕事です。
なので16日がタンポポの最後の通所になります。仲良くなったメンバーとのお別れは寂しいですが、前に進んでいきましょう。
お話しはここまでです。
今日も逢いに来ていただき感謝です。
次も笑顔で逢えますように……
いってらっしゃい♡
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