ここからでも読める可愛い"配達人"のお話

某ネトフリ始め、配信映像サービスが一般化して久しい現代で、わざわざレンタルDVDソフトを人生の迷い人に授けにくる奇妙で愛嬌があって、おまけに滅茶苦茶喧嘩が強い謎の少女、ツタ子さんの活躍が楽しいです。
今回の3作目はどこか影を抱える青年が、ツタ子に巻き込まれてラーメンやら猫さんやらのほのぼの日常場面から、内に秘めてた闇に向き合わさるほんの少しシビア、けれど読後感が爽やかで気負いせず読める、素晴らしい作品になっていました。肝である何のDVDがツタ子さんから届けられるかは、読んでからのお楽しみ。
話事に(恐らく設定披露である幕間除き。これもこれで先が気になりますが ツタ子さんを軸に主人公も話のタッチもガラリと変わるので、今回の話をきっかけに前のお話を読んでみるのもオススメです。気長に次回をお待ちしてます。

このレビューの作品

TSUTAYAの最後の娘