設定3作目…「Ninth perfect product」(仮)

『きっかけ』


 前に上げた設定の「空想をカタチに(仮)」で、主人公が作り出すキャラクター「ナインス」の話。

 設定等作ってモノを書き直そうと思い、作成。



『ストーリー設定』


 一定以上の実績と能力を付けた者に与えられる「PP(Perfect Product)通称、完璧な品」の名。

 「9番目の完璧な品、Ninth-PP(Ninth Perfect Product)」の候補と言われる主人公。

 自分の故郷も知らず、自分の名前すらも知らず、がむしゃらに銃の引き金を引いて来た主人公が出会う少女。

 欲望渦巻く世界の中で、主人公と少女は世界に何を見るのか。


 最愛の人を、仲間を、全てを失い、手元に残っているのは生きるために身に着けて来た戦闘技術のみ。

 そんな主人公に少女が見せる世界とは。


 戦う物として、消耗品として戦い続けてきた機械のような男の、人としての心を取り戻す物語。


『舞台設定』

 2つの国が連なる大陸が舞台。

 長きにわたり戦争を繰り返し、現在では「結晶獣」の増加により、その対処で休戦状態に…。

 国の軍と言われるものは大半が国の防衛に裂かれ、結晶獣に対しては「掃除屋」や「傭兵」に排除を依頼する事が当たり前になっている。

 国の中心部は軍の防衛下にあるため、比較的に安全ではあるが、そこに住むためには多額の金銭を必要とし、中心部に住むのは富裕層のみ。

 貧困層は村や町が個々に傭兵等を雇う事で魔物へ対処をしつつ怯えながら生活をしている。


 貧困で苦しむ村などは、その飢えから食い扶持を減らすために子供を人身売買業者に売り渡したりもするし、売られた子供は、今度は傭兵集団に買われて傭兵に仕立て上げられる。


 都市や人里から離れれば、それだけ治安も悪化、人身売買目的の人さらいも出持つしてくる。



【アルターレ(アルターレ、altare、祭壇)】

 大陸の北部にある国の1つ。

 過去に宗教等で栄えた国で、現在では科学の発展や戦争による影響から宗教が廃れて何を崇拝していたかもわからなくなっている。

 「アルマ」と比べ領土には木々の生い茂る森が多く、北部に位置しているために雪も多く、環境の影響からか、結晶獣の数も少ない



【アルマ(アルマ、arma、軍隊、イタリア)】

 大陸の南部にある国の1つ

 軍事力で大きくなった経緯を持ち、「アルターレ」と比べて治安が悪い。

 「フォルトゥナ育成所」が領土内の南東にある。

 国の中心部は比較的に水辺が多く緑の多い森や平原が続くが、中心から離れればそれだけ水辺が減り荒野が広がる。

 結晶獣の数も比較的に多いため、傭兵などの需要も多く、傭兵を育成する場所も多い。比例するかのように人さらいの量も多くなっている。



【フォルトゥナ育成所(幸運、フォルトゥーナ、fortuna、イタリア)】

 主人公が所属する傭兵育成所。

 フォルトゥナ育成所の傭兵所ナンバーは「8th」。

 結晶獣が生まれる前から傭兵の育成所として存在していたある意味で老舗。

 大陸にいくつもある傭兵育成所の中では天国と呼ばれている。

 その理由は利益を求める事よりも、「PP」の称号を得られる人材を育成する事に重点を置いているため。

 そのため、傭兵やその卵の生存率が高い。

 傭兵としての依頼から傭兵育成までを行う場所で、育成所に来た依頼も傭兵として育成されている人間が行う。

 基本、男と女のツーマンセルで組ませ、戦闘以外の教養を養えるようにする。


 育成所に入った者の育成所側が負った出費の総額(人身売買で入ったならその額、それ以外は治療費等)と、決められた稼ぎを合わせた額が自分のノルマになっていて、育成所に来た依頼での成果によって得られた稼ぎが返済金となり、全てを支払う事ができたなら、育成所に入った経緯等一切関係なく育成所から出ていく事が可能。


 それ以外にも、国の戦闘要員補充のためにノルマを越えた額が支払われる場合に出ていく事ができる。

 その場合、ノルマを越えた額が支払われる事が多く、育成所の評判の影響が大きい。


 逆に脱走兵に対しては容赦をせず、傭兵育成の裏で、そういった連中を使った新兵器の実験体などになる運命が待つ。

 ノルマを達成せずに兵として再起不能になった者や、死んだ者も脱走兵と同じ扱いを受ける事となる。





『用語』


【PP(Perfect Product)】

 その実力を認められた物に与えられる称号のようなモノ。

 銃火器に置いての技術力なのか、潜入能力における隠密力なのか、人なのか、それとも機械なのか、それらはPPによって様々。

 主人公は9番目のPP、Ninth -PP(Ninth Perfect Product)の候補で、PPとして認定されたのは過去に8件しかない。


 初代PPである「First-PP(First Perfect Product)」は約100年前に付けられた。



【結晶獣】

 普通の動物や人間とは違い変化したモノ達の総称、正式名称。

 魔物や朽ちたモノなど、呼ばれ方は様々。

 その中で魔物が、一番使われている呼び方。

 過去の戦争において開発された兵器によって生まれた被害者。

 共通する特徴として、体のどこかにクリスタルのような結晶ができていて、そこを中心に皮膚の一部が結晶化している。

 クリスタル付近に、本来の心臓以外にもう一つ心臓が作り出され、片方の心臓が潰れたとしても死ぬ事は無い。

 殺す方法として、心臓とは関係なく頭部、脳を破壊してしまえば絶命する。

 しかし、脳を破壊しても絶命まで幾ばくかの時間を有し、完全に沈黙するまで気を抜けない。


 クリスタルは共通する見た目の特徴であり、それ以外にも見た目の変化が起きる個体も少なくない。

 別個体を捕食する事で、その個体の特徴を得る魔物もいる。

 そのため、見た目からして強そうな結晶獣がいたり、見た目は弱そうでも強力な力を持つ結晶獣がいるなど、油断ができない。


 結晶獣は、理性と呼べるものが無くなり、凶暴化、遭遇した場合は逃げるか戦うか、もっと直接的な言い方をすれば生か死かという話になる。

 生物として子孫を残す事が可能で、その場合は結晶獣化した元の存在に依存、結晶獣同士で子孫を残す事も可能だし、結晶獣化したモノが人なら人と、犬なら犬と、結晶獣化していない生き物と子孫を残す事も可能。

 子孫を残す場合、どちらかが結晶獣なら、結晶獣の子供が生まれる。



【魔力】

 空気中に存在する力の源。

 電気や化石燃料に取って代わった現在では主流のエネルギー源。

 街を照らす明かりから、車両等の燃料、銃器の弾を撃ち出すエネルギーまで、その使い方は多種多様。


 人体等、生物に何ら害はないモノとされているが、魔力が結晶獣を生み出した原因と言う説を唱える者いる。



【銃器】

 昔から武器として、人間が使ってきた装備。

 変わった部分があると知ればそれは火薬から魔力に変わっただけ。

 現在ではそれも時代遅れであり、弾ですら魔力で補えるようになってきた。

 言うなれば殺傷能力のある空気砲と言えるだろう。


 完全な魔力銃(火薬も弾も魔力の銃)の場合、アサルトライフルでの射程は300メートル、最高でそのぐらいで安物の銃を使う場合はその半分に満たないモノもしばしば。

 有効射程距離と到達距離は同一。

 現在の技術では魔力を弾として打ち出す限界点でもあり、狙撃に特化した魔力銃は現状存在しない(その距離を超えると魔力で作った弾が弾の機能を果たせず空気に帰る)。

 そのため、スナイパーライフル、狙撃銃に関しては現在でも、弾×火薬、弾×魔力が主流である。


 魔力銃の利点として、銃弾と言う重量があってかさ張る弾倉がいらなくなるというモノがあり、魔力銃の弾の補給方法は魔力を溜めておくバッテリーのようなモノを携帯し、そこから銃自体に補充するタイプ、弾倉のように魔力を溜めた複数携帯して銃に一気に補充するタイプの2種類がメイン。


 前者は、魔力を補充するバックパックと銃だけで済むので装備が少なく済み、フル充電された状態なら100発程の射撃可能弾数になる。

 その代わりに魔力の再充電までに時間が必要。


 後者は、メインとは別に小型のバッテリーを使用した交換式、弾数は前者の半分以下になるが、バッテリーの数次第で時間を空けずに継続的な攻撃ができる。

 使い切った小型バッテリーはそのままメインのバッテリーにつなげば充電可能。

 こちらが従来の銃器に一番近い形を残したモノになる


 バッテリーの大きさは、小さめのショルダーバック程度、重さは3キロ程で、魔力を溜める機能付き。

 なので、魔力銃とバッテリーのセットは、半永久的に弾を撃ち続ける事が可能。

 経済的にも良い、環境的にも。


 結晶獣か人間か、歩兵は使う銃器を使い分ける。

 結晶獣が相手なら、相手が結晶化の影響から、当たり所によっては致命傷を与えられない可能性があるため、より強力な銃を。

 人間が相手なら、命中させる事を優先して連射の効く銃を。

 結晶獣と人間、同時ではないにしろ両者を相手にし、なおかつ少数で行動する事が多い傭兵などは、両方に対応できるようにと複数の装備を持ち歩く事が多い。

 対結晶獣には狙撃銃を、対人間相手では突撃銃や短機関銃、PDW等、場合によって差異はあるが基本がそれ。

 結晶獣に対して狙撃銃を使うのはその威力ももちろん、凶暴化の影響から近寄り過ぎるのが危険だからである。



【自動稼働式義手、または義足】

 四肢を失った人間(時に動物)が身に着ける人工四肢。

 各関節等、もとの四肢と変わらぬ動きをする事ができる。

 魔力を用いたバッテリー式で、定期的な交換が必要。


 動きは基本的に元の四肢と同じ動きしかさせる事しかできないが、あくまでそれは動きだけの話であり、腕力など、その動きの範囲であれば増強は可能。

 普通じゃない動きは、できて指を手の甲に接触させたりできるぐらい。

 構造上、それ以上腕は曲がらないなどの問題はクリアできる。


 例えば…

 指を6本以上にして同時に動かしたり、左腕を2本にして同時に別々の動きをさせたり等はできない。

 指や腕、足などを本来とは逆の方向に曲げたり、回す事は可能。


 物好きな人間ができるようにしたりはするが、一般的な義手を付ける人間はそういった余分な機能は付けないし、付けたとしても使う事は無い。

 物好き以外でなら、傭兵や兵士などはそういう機能を付けて戦闘の幅を広げたりする。

 場合によっては、義手や義足に小型の銃やナイフ等を隠し、特定の動きをさせる事で取り出せたりできるようにする事も…。



【リベルタ(自由、リベルタ、libertà、イタリア)】

 通称「LB」。

 人体の強化を目的に作られたナノマシン。

 血液に注射する形で投与し、血液を通して魔力を体全体に流す事で肉体強化を図るモノ。

 効果は、身体能力の向上、肉体の耐久度強化、治癒能の向上など。


 ナノマシンに適合する人間も多くはなく、もし適合しなかった場合、体のどこかに結晶化の予兆が現れ、個人差やナノマシンの摂取量で差が生まれるものの最終的に全身が結晶化して絶命する。


 リベルタを投与された人間の血液を摂取する事で、感染し、いずれ結晶化、摂取量にもよるが、他人の血をガブ飲みする事は無いはずなので、ナノマシンとしての効果も結晶化までの時間も、いずれも緩やかなもの。



【傭兵所登録ナンバー】

 傭兵達を対象にした依頼が来る正規の場所(育成所も含む)に与えられる番号。

 基本的に国などに登録された正規の場所にのみ与えられ、番号は登録順。



【傭兵ナンバー】

 傭兵として仕事を熟す者に与えられる番号。

 年齢や性別、身分等関係なく与えられ、これを元に傭兵は管理されている。

 基本的に自身が傭兵として登録している場所の「「傭兵所登録ナンバー」+「登録順」」

 登録した場所のナンバーが「13th」で、そこで100人目の登録者なら、「13th-100」となる。


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