第16話 緊急事態で....

アルケミストたちは朝早くから講堂に集められていた。

もう噂で帝国が攻めてきたことが広まっていたため空気はピリピリとしていた。

教師がステージに立ち喋り出した。

「今日は、緊急集会させてもらったのはみんなはもう知ってるかもしれないがテアナ帝国が我が国に侵攻を始めた。

そのため緊急令が発令させました。選抜組で前線へのアルケミストの要請があったのでまた各学年で連絡させてもらいます。」

一息ついて続けた。

「これは戦争です。選抜の前線組が落とされれば我が国は総力戦でこの王都を守らなければならい、覚悟をしておくように。」

そう言うとステージを降りる。

「それでは、各教室に戻り選抜に選ばれたものは明日軍と合流し前線に向かう。しっかり準備をするように!」

教師がそう叫ぶと一同は各教室に戻っていく。


マリアたちも教室に戻り、席につく。

バロンが入って来て選抜組の発表を始めた。

「急にこんなことになってすごく驚いている。だが、このクラスからも選抜を派遣しなければならないから発表させてもらう。

ロロ・リアとマリア・レーゼ、クロエ・ハート、ロバート・ルウの4人です。

課外授業の戦闘などを見させてもらって決めた。4人は明日軍と合流してくれ。

生きて帰ってきてくれ。」

バロンはそう言うとうつむきながら教室をさる。


マリアたちは、寮にもどり装備を整えて明日に備えた。


翌日、王都南門前にマリアたちは集まっていた。軍から配備された装備も身につけ朝靄の中辺りの松明が赤く光っていた。

マリアたちは、学生兵として主に後方支援を担う役割だった。

すべての兵が集まった頃に指揮官らしきものが喋り出した。

「我々は、これより帝国をうちに参る。ここにいるのは学生を含めた最後の砦である。帝国をうち取らねば未来はない。これだけは覚えておけ、」

そして、列は動き出す。

先頭から正規軍、次に民間人から召集したものそして、学生兵が続く。

王都から南西にあるグーツ砦に向かい歩く。



1度も休まずに1日半かかり到着した。

そして砦のキャンプで休みを取れた。

「見たか、砦の東門はずっと戦闘が続いてるらしい」

ロバートがマリアに伝える。

「兵が運ばれるの見た」

「明日から俺達も戦闘だ」

「気を引き締めていきましょ」

2人は寝袋の中に入り身体を休めた。

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