第13話 魔道書保管庫で....
報告に戻る途中にマリアたちは森の中に塔のような大きな建物に出会う。
それは幻想に包まれ近づかなければわかない建物だった。
「これは!」
ロバートが驚く。
クロエが扉に近ずき、扉に触れる。
「結界とかはないみたい。でもなんか無理やりこじ開けられた見たい。」
扉には、微かに焦げたあとやキズなどのあとがついていた。結界があったため扉にはダメージが少なかったようだ。
クロエは、扉を少し開けて中を覗く。
中に螺旋階段が大きく続き、壁一面には本棚がズラリと並んでいるのが見える。
「まるで図書館見たい。」
「入ってみようぜ。」
ロバートはクロエの横の扉を押し開けて中に入る。それに続いてマリアも入っていく。
「待ってよー。」
クロエも遅れて入る。
中はクロエも言った通り図書館のようだった。だが普通ではなかったのは、本棚が浮いていたり、魔物が住み着いていた事だ。
クロエは本を手に取る。
「これ魔道書だよ。全部。」
「ほんとだ。」
ロバートも少し離れたところで本を広げていた。
「どうやら魔道書の保管庫か。」
3人は螺旋階段を登る。
する正面から羽音が聞こえる。
「見て、魔物よ。」
本棚の影に隠れてクロエが言う。
「あの魔物魔道書持ってやがる。」
「戦闘準備。」
クロエがつぶやき。
全員が武器に手を添える。
「倒さなきゃ進めそうにないわね。」
ロバートが魔剣を抜く。盾は壊れてしまって使い物にはならない。そのため、両手で剣を構える。
「行こう。」
ロバートは魔物の正面に立つ。
マリアたちも武器を構えて続く。
ドロイが魔物の解説を混じえる。
「こやつは、元々魔道書のようだ。魔法を使ってくるのは確実だろう注意せよ。」
その魔物は、悪魔のような羽に細い手足にカラスのような顔で顔の真ん中に目玉が1つありこちらを凝視している。
先手はロバートが切り込んだ。
鞘に刀身を擦り、火花と共に剣が燃え上がり魔物に襲いかかる。
「よし、入った!」
魔物の身体に剣が触れたのを感じそのまま切り抜ける。魔物は炎上する。
そして魔物はそのまま炎上し消滅する。そして魔道書が落ちる。
「ふぅ、あっけなかったな。」
「先手を取れたのが大きかったのだろう。」
ドロイは魔道書を調べる。
「こヤツら魔道書によって魔法が違うようだ魔道書の悪魔と言ったところか。」
すると上の階からまた新たな魔道書の悪魔が降りてくる。
「次から次へと、やるよ!」
3人は武器を構えて立ち向かう。
悪魔たちは、魔道書を使い魔法を唱えると小さな火の塊が降ってくる。
「うわ!熱い。」
「気をつけて!」
ロバートは魔法を受け流したり回避しながら魔物を切りつける。クロエとマリアも後方から援護をする。
魔物を倒しながら上に上がる。
一番上まで来ると大きな扉が現れた。
「デカい扉〜。」
「中入ってみる?」
マリアは何も言わずに扉を押し開ける。
「マリー!」
クロエが続いてマリアの開けた隙間から中へ入る。
中には、人影があった。
「あのーすみません。」
クロエは小さな声で尋ねる。
「何者だ。」
怪しい人影はこちらを振り向く。
ロバートが驚き叫ぶ。
「なぜ、帝国軍の制服を着たやつがここにいる!」
そのものは、金色の髪に黒い革製の帝国の紋章の入った軍服を着た中年の男だった。
「貴様らなどにいうことは無い。」
「みんな構えて。」
「ほう、ヤル気か。私と。」
帝国兵は背中にかけていた武器を抜く。
その形は剣のようだが少し違うようだ。
「ガンブレードの前に魔術など遅い。」
帝国兵は、剣先をロバートに向けると音と共に銃弾が放たれた。ロバートは錬金術を纏った剣で受け流す。
「ほーう、やるでわないか。」
そう言うとロバートに向けて走り込んでくる。クロエは後方より斬撃を飛ばすが帝国兵は、ヒラリとかわすとロバートに切りかかる。
ロバートは魔剣で受け、つばぜり合いに持ち込む。
「何が目的だ。」
「ただ古代兵器の魔道書を探しに来ただけだ。」
「古代兵器?」
「そう、すべてを無に返す兵器だよ。」
「そんなもの帝国はどうする気だ。」
「どうするもここにはなかった。何者かに先を越されたようだ。」
帝国兵は、ロバートの力を受け流すとその力を利用して高く跳ね上がり、扉を背にして魔道書の名を口にする。
「魔道書古代兵器プロトそれが兵器の名だ。」
扉から外へ逃げていった。
ロバートたちは追うことはなく武器を収めた。
「なんだろうね。その魔道書って。」
マリアは首をかしげながら辺りを見る。
「とりあえず、周り調べてみようか!」
マリアたちは保管庫の最深部であるこの部屋を分かれてみることにした。
そしてクロエも2人と離れて保管庫内を探索し始めた。
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