第四章
第四章
真鶴駅。
一台のワゴン車が、駅前で止まる。
杉三「やってきました、やってきました。僕の大好きな、相模湾と、真鶴岬!て、まだ、健在かな。」
運転手「日本のリビエラと、言われているほどですからな。」
杉三「そんなかっこいい称号は関係ない。うまいもんと、あったかい人がいる、小さな田舎町。これが真鶴だ。」
運転手「えー、スケジュールを確認しますと、お母様のお言いつけでは、まず、お二人をミカン園にお連れすることになっていますが。」
藤吉郎「みかん。」
運転手「はい。ちょうどいま、ミカン狩りの真っ盛りです。この時期は、早生ミカンが終わって、通常のミカンがはやる時期ですかな。」
杉三「へえ、持って帰れるのか。」
運転手「はい。その場で食べることもできますし、お土産にできますよ。」
杉三「いってみようぜ。」
運転手「わかりました。じゃあ、行きますよ。」
と、方向転換して、走り出すワゴン車。
ミカン園。
園主に連れられて、ミカンの木の間を移動していく杉三たち。
園主「うちでは、4000本のミカンの木を育てておりまして、すべて、無農薬であり、ワックスも着色料も一切使用しておりません。そのまま食べてしまって大丈夫です。制限時間もありませんので、好きなだけ、ミカンを食べてくださいませね。持ち帰り袋にいっぱいになったら、ミカン狩りは終了です。」
杉三「よし、バンバン食べるぞ。」
早くも、そばにあったミカンの木に手を伸ばし、ミカンをもぎ取る。
杉三「なんだ、手で簡単にもいでもとれるじゃん。」
と、次々にとって、どんどん持っていた紙袋に入れてしまう。
杉三「ほら、お前も食べろ。」
藤吉郎は、右手をミカンの枝に向かって伸ばすが、指がうまく動かなくて、ミカンを握れない。
園主「じゃあ、剪定鋏使います?」
藤吉郎「はい。」
園主「はいどうぞ。」
親切に鋏を彼に渡してくれた。
藤吉郎「はい。」
杉三「ハイじゃないでしょうが。」
藤吉郎「あ、、、。」
杉三「あじゃないよ。違うでしょ。そういう時はありがとうというもんだ。」
藤吉郎「ありがとう。」
杉三「よくできました!じゃあ、その、剪定鋏でミカンを取ってみろ。」
今度は鋏をもってミカンに手を伸ばす。
藤吉郎「あ、、、。」
杉三「どうした?」
藤吉郎は、鋏で枝を切るが、枝はどしんと彼の前に落ちる。園主が、枝を持ち上げて、落ちたミカンを彼に手渡す。
杉三「そうじゃなくてさ、そのままとると、ミカンを落としちゃうだろ。」
運転手「手伝いましょうか?」
杉三「むやみに手を出さないでね。」
藤吉郎は、ミカンを口でくわえ、剪定鋏をかなり高い枝のほうへもっていき、それで枝を切る。そして、剪定鋏をひざのうえに置き、右手で口に入れたミカンを取り出して、紙袋に入れる。
杉三「よくやった!よくやったよ!幸い、無農薬だそうだから、ミカンを口に入れても大丈夫だ。これから、そういうやり方でミカンを取ってくれ。」
藤吉郎「はい。」
今度は、別のミカンを同じやり方でとる。
杉三「できるじゃん!なんだ、大丈夫だよ。」
藤吉郎「はい。」
杉三「はいじゃないでしょうが。」
藤吉郎「ありがとう。」
杉三「それも違う。」
藤吉郎「あ、、、。」
杉三「そういう時はね、素直にね、うれしいとか、よかったとか、そういう言葉を言うんだよ。」
藤吉郎「うれしい。」
杉三「その通り。」
運転手「よく教えられますね。こんなところで誰にも悪びれずに。」
確かに、周りの観光客たちが、二人のやり取りを、変な奴らだという顔つきで見ているのだ。
杉三「当り前だ。教えないでどうするの。教えていかなきゃ覚えないだろ。他人の、目なんか気にしていたら、何も進まないよ。」
運転手「すごいですな。」
杉三「そんなことは関係ない。さあ、もう一個食べろ。」
藤吉郎「はい。」
と、また別のミカンを口でくわえる。そうこうしてミカンを取っていると、二人のミカン袋はすぐにいっぱいになってしまった。
園主「一杯になったら終了です。」
杉三「え、もう終了?」
園主「そうですよ。お客さん、はじめにすぐ取っていったから。」
杉三「なんだ。もうおしまい?残念だな。もっと長くいたかった。」
園主「もし、お時間あれば、園内のレストランで、何か召し上がったらどうですか?」
杉三「わかりました。」
園主「お連れ致します。」
杉三「僕は自分で行きますので、彼を連れて行ってあげてください。」
運転手「それは私が。」
杉三「じゃあお願い。」
藤吉郎「はい。」
杉三「違うでしょう。」
藤吉郎「あ、、、。」
杉三「しばらく待っていてあげるから、答えをしっかり考えてみろ。」
藤吉郎「ありがとう。」
杉三「よし、正解。」
園主「じゃあ、皆さん、レストランにいらしてください。」
全員、レストランに移動する。杉三は自ら車いすを操作して、藤吉郎は、運転手に押してもらいながら、ミカン園の中を移動していく。レストランは、ミカン園のはずれの、海を見渡せるところにある。
レストラン
ウエイトレス「いらっしゃいませ。こちらの、一番奥のお席にどうぞ。」
杉三「わかりました。あのね、僕、読み書きできないからさ、メニューは読み上げてね。」
ウエイトレス「できないんですか?」
杉三「はい。あきめくらとは、そういうもんです。」
ウエイトレス「了解しました。じゃあ、メニュー持ってきますから、お席について、おまちください。」
杉三「ありがとう。」
周りの人が、このやり取りを不思議そうに見ている。それでも平気な顔をして、席についてしまう杉三たち。
ウエイトレス「えーと、じゃあ、読み上げます。パスタがですね、アマトチリアーナ、ミートソース、サーモンとほうれん草のクリームパスタ、、、。」
杉三「じゃあ、アマトチリアーナをいただこう。」
藤吉郎「杉ちゃん。」
杉三「どうしたの?」
藤吉郎「食べれない。」
杉三「なんでだ?」
藤吉郎「握れない。」
杉三「握れないって何をさ。」
藤吉郎「フォーク、」
杉三「ああ、そういうことね。それじゃあ、リガトーニとかペンネとかそういうもんを食べろ。たぶん、リガトーニが一番食べすいと思うけど、ウエイトレスさん、リガトーニある?」
ウエイトレス「ありますよ。ミ―トソースのリガトーニと、パイヤータのリガトーニ。」
杉三「どっちにする?」
藤吉郎「ミートソース。」
ウエイトレス「わかりました。アマトチリアーナのパスタと、ミートソースのリガトーニ、ですね。」
運転手「あ、あと、サーモンとほうれん草を一皿。」
杉三「あ、ごめん、運転手さん忘れてた。」
ウエイトレス「はい、サーモンとほうれん草ですね。少々お待ちくださいませ。」
と、伝票に書き込んで、厨房へ歩いていく。
運転手「失礼ですが、リガトーニとはどういうものですかね。」
杉三「たぶん、彼のような人には一番食べやすいパスタではないかなあと思う。」
運転手「食べやすいって?そうは言えども、パスタというものを食べさせるのは、ちょっとかわいそうだなと、思っていましたけどね。」
杉三「やって見ればわかるよ。それに、食べられるもんを見つけ出すのも大事だと思うけどね。」
運転手「はあ。しかしですなあ、あんまり楽観的過ぎてもどうかと、、、。」
杉三「いや、大丈夫。それに、答えを出すのは、僕じゃなくて、彼のほうだからね。」
と言って、出された水を豪快に飲む。
ウエイトレス「失礼いたします。アマトチリアーナのお客様。」
杉三「はい。僕、僕。」
ウエイトトレス「ではどうぞ。」
と、皿を杉三の前において
ウエイトレス「ミートソースのリガトーニになります。」
皿を藤吉郎の前に置く。
杉三「さあ食べろ。」
と、フォークを渡す。
運転手「食べろって、、、。」
杉三「落とすなよ。」
恐る恐る受け取る。
お皿には、太さ一センチより太い、五センチほどのショートパスタが入っている。これが、いわゆる、リガトーニというものである。
藤吉郎「どうやって、」
杉三「そのまま、そのフォークを刺して食べれば。」
運転手「大丈夫ですか、心配だなあ。」
藤吉郎は、ぎこちない手つきで、リガトーニにフォークを突き刺してみる。リガトーニが、太いために、フォークは深く突き刺さり、簡単に抜けることはない。柔らかめにゆでてくれてあったらしく、持ち上げても貫通したままだった。これをぎこちなく持ち上げて、口に運び、そっとフォークを引き抜いた。
杉三「できたじゃん!すごいすごい!だからリガトーニが一番食べやすいとはそういう事なんだ。さあ、食べろ食べろ。やっぱり人間、食べないと人生なんにも楽しくないよねえ。」
運転手「はあ、、、。杉三さんは学があるんですな。そこまで、世話ができるといいますのは、業者として見習わなければ、、、。」
杉三「学なんかないよ。学校なんて行ってないし。ただ、自分勝手にやっていただけ。それに、杉三さんという呼ばれ方は嫌いだ。こんな馬鹿な人に、さん付けで呼ぶ必要はないし、敬語を使う必要もないの。全部自己流。全部勘でやっているよ。」
運転手「どっかの福祉関係の高校でも行かれたんじゃないですか。」
杉三「行ってないよ。学校は百害あって一利なしだからね。」
運転手「もし、歩ける方であれば、ぜひ、うちの会社で働いてもらいたいものですよ。そうやって、抵抗なくやってのけられる人は、プロの私たちでもなかなかいないものですよ。」
杉三「それじゃだめじゃん。もっと、使命感もってもらわなきゃ。」
運転手「それがですねえ、障害の重たい人にあたってしまうと、今回はなんて間が悪いとか、平気な顔していうんですよ。若い運転手はね。最近どっかずれている運転手が多いんですよねえ。」
杉三「あら、運転手は、お客さんが観光旅行をするためにいるもんじゃないのか。」
運転手「そうなんですけどね。本当に障害のある人に役に立ちたくて、そのために働くのではなく、大体の子は、単に金がほしいだけですからねえ。それか、就職に失敗してやむを得ずこの職場に来たか、高校や大学なんかをやめて、この職場に来たかのいずれかですよ。全く、介護の現場で働く若い人というのは、やる気のある人なんて、誰もいないんじゃないかなあ。」
杉三「だったら、彼のうまそうに食べている顔を頭の中に叩き込んでおくといいぞ。少なくとも、僕らは、そういう人たちが居なければ、生きていけないんだからな。」
運転手「わかりました。気を付けます。」
杉三「ほんと、僕みたいな馬鹿な人もいるってことも、忘れないでね。」
運転手「はい。肝に銘じておきます。」
杉三たちがそんなことを話している間、藤吉郎はおいしそうにリガトーニを食べていたのであった。
その間に、運転手が注文したパスタもやってきて、三人は海を眺めながら、昼食をとった。
タクシーの中。
運転手「じゃあ、これから、真鶴半島遊覧船に乗ります。真鶴岬から見る相模湾は格別ですから、きっと感動できると思いますよ。」
杉三「確か、カモメにエサも挙げられるんだったよな。」
運転手「そうそう。できますよ。もうすぐ着きますからな。」
港の入り口でタクシーは止まる。
運転手「はい、こちらです。」
二人は、運転手に手伝ってもらって、タクシーを降りる。車いすを押してもらって、乗船券売り場に行く。
係員「いらっしゃいませ。えーと、御予約のお客様でございますか?」
杉三「はい、影山杉三です。」
係員「影山さまですね。二名様。じゃあ、介助いたしますので、どうぞこちらにいらしてください。」
杉三「よろしくお願いします。ほら、君も言え。」
藤吉郎「あ、、、。」
杉三「違うだろ。」
藤吉郎「お、お、お願い、、、。」
杉三「正解!」
係員「はい、わかりました。じゃあ、こちらにいらしてください。」
二人、係員と一緒に、船着き場に行く。
係員「じゃあ、船に乗りますよ。もしかして、船は初めてかな。」
船の中から、年を取った船長が出てきて、杉三たちの車いすを押して船の中に入れてくれた。
船長「お二人はどちらからお見えになりましたかな。」
物腰のいい、柔らかい感じの人だった。
杉三「あ、僕らは、富士から。」
船長「真鶴は、初めてですかな。」
杉三「いや、初めてじゃないんだけどね。気ぜわしい富士に比べると、ここは別世界だね。のんびりしていて、みんな優しくて、うまいものがいっぱいある。」
船長「まあ、真鶴も、人が少なくなって、若い人は都会へ出てしまうから、年寄りばっかりの街になってしまっているけど、心より、おもてなししますので、今日はゆっくりしていってくださいませよ。まもなく出港します。」
杉三「はい、そうさせていただきます。」
係員「じゃあ、お席にどうぞ。」
と、二人を船室内の車いすスペースに連れていく。と、同時に、汽笛が鳴る音がして、船が動き始める。船のアナウンスで、真鶴の観光名所を案内していた。
他の客が船尾に出始めた。
杉三「あれ、なんだろ。」
船長「お二人もいかがですか?」
杉三「いかがですかって何を?」
船長「カモメの餌付けですよ。」
杉三「よし、行こうぜ。」
二人は、船長に手伝ってもらいながら、船尾に出た。ちょうど潮風が真っ方向にふいてきた。
頭上をたくさんのカモメが飛んでいた。
船長「エサの、かっぱえびせんです。」
かっぱえびせんの入った小さなカップを差し出された。
杉三「ありがとう。」
藤吉郎「ありがとう。」
船長「これをもって、高く掲げてください。そうすると、カモメが食べに来ますのでね。」
杉三「こうか。」
と、手を高く上げる。
船長「はい、そうです。ほら、もう来た。」
杉三「あ、ほんとだ。」
だいぶ慣れているらしい。カモメたちは、すぐにかっぱえびせんをついばんだ。
杉三「すごい食欲だ。おい、君もやってみろよ。」
藤吉郎も、ひざの上にカップをおいてぎこちない手つきでかっぱえびせんを取り出した。そして、震えながらであるが、その手をカモメのほうへ出してみた。すると、カモメが素早くかっぱえびせんを食べてしまった。
藤吉郎「あ、、、。」
杉三「ほら、かわいいじゃないか。何も怖くなんかないさ。」
藤吉郎「あははは。」
杉三「もう一回やってみな。」
その通りにすると、やはりカモメがかっぱえびせんを食べていった。
藤吉郎「かわいい。」
杉三「そうそう。それでいいの。こうして、ただ何かしてるだけでも、必ず誰かに何かを出すように、世の中ってもんはできているんだよね。ただ、かっぱえびせんを、出しただけなのにさ、カモメにとっては、重大な食料になるわけだしね。まあ、僕は馬鹿だから、そういうことは、よくわからないけど、なんとなく感じるんだよねえ、、、。」
藤吉郎「杉ちゃん。」
杉三「なんだよ。」
藤吉郎「すごい。」
杉三「いいの、ただの馬鹿で。」
藤吉郎「なんで。」
杉三「だって、馬鹿じゃなければ、こういうことは、わかんないってのが、世の中だからねえ。」
藤吉郎「馬鹿。」
杉三「そう。馬鹿でいるってのは、辛いことも多いけどね、何もわからない分、楽しいことも多い。偉くなったら、全部のことがわかっちゃうでしょ。そしたら、つまんないよ。つまらくなったら、世の中はおしまいだと思ってるから、偉くなんかなりたくない。」
藤吉郎「でも、」
杉三「でも。」
藤吉郎「僕、」
杉三「はあ。」
藤吉郎「つらい。」
杉三「なんで。」
藤吉郎「つらい。」
杉三「そうかな。」
藤吉郎「なにも、」
杉三「何もってなんだよ。」
藤吉郎「できない。」
杉三「だったら、できるようになって、楽しくなった時のことを考えろ。そうすれば、そのためのプロセスは苦しくなくなるから。」
藤吉郎「だって、」
杉三「どうしたの。」
藤吉郎「困る。」
杉三「誰が?」
藤吉郎「みんな。」
杉三「そんなの、気にしてたら、身が持たないよ。そういう時はね、馬鹿なりに努力しているところをみんながわかっていれば困らない。」
藤吉郎「そうなの。」
杉三「そうだよ。そういうもんだ。世の中ってのは、そういう風にできている。馬鹿は馬鹿なりに、やっているところを見せれば、何も困ったことは起こらないの。」
藤吉郎「そうなの。」
杉三「少なくとも、僕は、そうやって思って生きてきたけどね。」
と言って、また、かっぱえびせんをもって、頭上に手をあげる。また、カモメが食べにやってくる。
同じころ。杉三の家。
歌津子「えっ、真鶴へ行かせた?」
美千恵「ええ、行かせましたよ。かれも、相当思い詰めているようでしたし、何か力を抜いてやったほうがいいかなと思いましてね。」
歌津子「でも、服とか、そういうものは、」
美千恵「はい、杉三のものを貸しましたよ。杉三が着物を着ているから、二人とも着物をきて。」
歌津子「でもあの子、一人じゃ何にもできないのに、、、。」
美千恵「ああ、気にするもんじゃないわよ。食事も、トイレも、運転手さんが手伝ってくれるように指示を出してありますからね。それに、基本的なことは、自分でできるだろうし、できないことはその時だけ、誰かに力を借りればそれでいいじゃない。」
歌津子「杉三さんは、手先が器用だから、まだいいけれど、あの子は、左手はほとんど利かないし、右手だって、動かすこともままならないのに、、、。」
美千恵「大丈夫、大丈夫。そうやって、他人と比較しちゃダメ。それをして、どうにもならないでしょ、得られるのは劣等感だけよ。だから、できないことは、その時になったときだけ考えればいいの。」
歌津子「影山さん、そんな態度で接していたら、もしかしたら、子供が犯罪に巻き込まれるかもしれませんよ。」
美千恵「あら、私が説教されるようなこと、したかしら。」
歌津子「だって、親は子供を守るのが義務じゃありませんか。」
美千恵「ああ、それが一番いけないわ。たまには突き放して、あたしたちはのんびりしているのも必要よ。それを見ると、子供は安心して自立していってくれるから。もうね、たまには外に出して、あたしたちはのんびりと、体を休めましょう。」
歌津子「そうでしょうか。」
美千恵「そういうもの。きっと、何か得て帰ってくるから、それを見せてくれるのを楽しみにしていましょう。どうせ、彼を連れ戻しに来たんでしょ。あいにく、明日にならないと帰ってこないわよ。せっかくいらしてくれたんだから、あたしたちも、どこかに出かけましょ。」
歌津子「まあ、、、。何も起こらないで帰ってきてくれるといいけど。」
美千恵「そうそう。それさえ考えていればそれでいいのよ。」
歌津子「そうですね。」
美千恵「じゃあ、車だすから、玄関に移動して。」
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