第2話

肌寒い秋空の下で、それぞれ一生懸命に何かに立ち向かう他の生徒を見ていると、何もしていない自分がふと虚しくなる。


しかし昔から特に才能のない僕には、輝く部活動なんて夢のまた夢。

中学の頃に2週間だけソフトテニス部に入っていたことがあったが、周りは皆クラブなどでの経験者が多く、明らかに差のある状態からのスタートにメンタルの弱い僕が続けられるわけもなく直ぐに退部届を書く事になった。


学校生活では、特段仲の良い友人もおらず、ましてや女子とは無縁の生活を送っている。

母親に顔立ちが似たおかげで、一部の童顔好きの間で一時期噂になっていたらしいのだが、あまりの根暗さゆえに、それもほんの数ヶ月後には全く聞かなくなった。


青春なんてもの僕には訪れない。


この時の僕はそう思っていた。


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