第24話

離ればなれになった時間は…

あなたと出会えた幸せの復習



拓という存在があったから、

今の私になれた


こんなにも深く人を思う気持ち

大切な温もり

あなたが気づかせてくれた



帰国の日

空港に迎えに行くって言ったのに、店で待っててって言うから…

少しでも早く会いたいっていう女心、全然わかってないんだから。


もうすぐかなぁ


夕暮れ時、店の外をチラチラ見てると、

大きなスーツケースを転がして彼が歩いて来た


たまらなくなって、店を出て駆け寄った


「おかえり!!」


拓の胸に飛び込んだ


「ただいま」


しっかりと抱きしめ返してくれる


いつまでもくっついてる私の肩をそっと離し、手を繋いで足早に歩き出した


「行こ」


「ん?何、急いでるの?」


店に入った途端、もう一度、強く強く抱きしめられた


「早く、こうしたかったんだ。

美桜を…抱きしめたかった」


「私も拓に…触れたかった」


彼は首の後ろに手を回して何度も角度を変えながら、キスを繰り返した


「ふっ、んんっ」


胸を叩いたけど、それでも終わらないキス


「拓…部屋に…」


何も言わず私を抱き上げて、2階に行くと思ったら、ソファにおろした


「ここ?」


「いいじゃん。美桜、このソファ好きだら?」


「好き…だけど」


私の言葉を聞くこともなく、彼は動きを止めない


舌を絡める蕩けそうなキスをしながら、片手でシャツのボタンを器用に外していった


私を見下ろして、髪をかき上げ、親指で瞼や唇をなぞる


「くすぐったいよ」


起き上がって向かい合わせに座った


「拓、焦りすぎだよ~」


「だって、早く美桜を抱きたい。いい?」


「いいよ。いいけど…

ちゃんと顔、見せて」


彼の頬に手を伸ばした



「拓…なんだよね」


涙が一気に溢れた


「俺に決まってんじゃん」


恥ずかしそうに微笑んだ彼に優しく包まれた



背中に手が回され下着を取り、首筋にキスをしながら両手で胸を包む。

指先で先端を刺激される度に声が漏れる


「んんんっ」


彼は自分の着ているものを急いで脱いで、座ったまま、私を持ち上げる


「ぁあっ、   

た…く、会いた…かったよ」


彼の首元に顔を埋めて、声にならない声で囁いた


「美桜、俺も

すっげぇ…会いたかった」



彼が奥まで突くと身体が痺れていく、

その度に呻く声に鼓動が早まる


愛しさが溢れる



毎日、話して、心だって、1ミリも離れることはなかった半年だったけど…

触れ合うことって

こんなにも大切で幸せなものだと、初めて思った



「拓」


「ん?」


「何にもない」


「何だよぉー?」




拓…

もう、離れたくないよ


そう、言いたかったんだ

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