第20話


茶室でお茶を頂いて、3人でいろんな話をした


拓はお婆様の前では甘えん坊の幼い子に戻ったように無邪気に笑った



「たっくん、お正月だし、少し飲まない?」


「いいよ、いいけど…」


「どうしたの?」


「ばあちゃん、いい年してんのに、めちゃくちゃ、酒、強いんだよ」


「そんなことないわよ。美桜さんは飲める?」


「私はほとんど」


「そうなのね。じゃ、たっくん付き合って」




リビングに移動して、飲み始めた



拓が言ってた通り、お婆様はいくら飲んでも様子があまり変わらない


反面、拓は…



「ねぇ、拓、大丈夫?酔っちゃったぁ?」


「ハハハぁー、美桜ー、酔ってる…かなぁ」



ダメだ相当、酔ってる



「たっくん、相変わらず、だらしがないわねぇ。それじゃ、帰れないでしょー。

もう遅いし、泊まっていきなさい」


「じゃあ、私は失礼します」


「なぁーに言ってるの。美桜さんだけ帰したらたっくんに怒られるわ」


「でも…」


「いいのよ。気を使わないで。

たっくんの部屋がそのままにしてあるの。

お布団、出しとくから適当にしてくれる?

私も酔ってきちゃったから休ませてもらうわ。たっくんのことよろしくね」


「わかりました。それじゃ、そうさせてもらいます」




拓の部屋


学生の頃、使ってたカバンや本

ベッドも綺麗に掃除されて、きちんと整頓されていた


ふらふらになってる拓をベッドに寝かせ、私はお婆様のお着物を脱ぎ始めた




「美桜?」


「起きた?」


「ここ、俺の部屋?」


「そうだよ。お婆様が泊まっていきなさいって」



ベッドに腰かけて彼の髪を撫でた



「美桜、その格好すっげぇエロい」


「えっ?あっ」


長襦袢だけになってたことに気付いて慌てて離れようとすると強引に引き寄せられた


「なぁ、これどうやったら脱がせられる?」


腰紐をなぞったり、引っ張ったり


「拓、酔ってるでしょ、もう、寝よ、ねっ」


「逃げんなよ」




美桜の手を取り、真っ正面に立たせて、紐を1本、2本ほどいていく


はらりと前がはだけて、薄暗い部屋に白い肌が浮かび上がる


前から手を滑り込ませ、素肌に触れて、抱きしめた



恥ずかしそうに俺の胸に顔を埋める美桜の耳に手を添えて口付けた


舌を絡ませる深いキスにいっぱいいっぱいになってる彼女の肩からストンと着物を落とす



「やっ…」



立ったまま、敏感なところを指で触れるともう既に溢れてた



「美桜、すっげぇことになってるけど」


「ンンっ、拓、もっ…立ってられない」



今にも崩れ落ちそうな彼女を抱き上げて、ベッドに寝かせた


貪るようにキスをしながら、服を脱ぎ去り、すぐに彼女の中へ



「はぁっ、ンン、た…く…」


「美桜、めちゃくちゃ…綺麗だよ」




まだ、私が知らない拓が生きていたこの部屋で

あなたと1つになった



しっかりと私を抱きしめて眠る彼がたまらなく可愛い


そんなに力入れなくても、何処にも行かないよ


酔うといつも甘えるんだよね



きっと、拓はここで笑ったり、怒ったり、泣いたりしてたんだろうなぁ


そんなことを思いながら

彼の胸におでこをつけて、私も静かに目を閉じた












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