3.瘴気
多くの作品で、「瘴気」を耳にしますが、これについて深く言及している作品が、その中に果たしていくつあるでしょうか?
多分、ステレオタイプな魔界にある、禍々しい空とか、紫色の空気とかが瘴気ですね。ここでは瘴気がどのようなものかを今一度確認し、役割などを見ていきます。
「瘴気とは」
先ほどステレオタイプは紹介しました。色は「紫」と言ったもの、やはり作品によって色はまちまちで、ゲーム「モンスターハンターワールド」に描写される瘴気は黄色です。
しかし色がどうであれ、人体に有毒であるという設定にブレはありません。もともと瘴気はヨーロッパでミアズマと呼ばれていて、マラリアなどの病気を発症させる悪い空気と考えられていましたから。
「害の有無」
でも、現実にそんなにも合わせてしまって良いのでしょうか? 現実は、あくまでも参考という位置づけにありますから、別に私たちがそれに沿って世界を作っていく義務もないのです。
そんな訳で、人体に害のない瘴気をあなたの世界の魔界に導入してみてはいかがでしょうか? いえ、どちらを勧めるということではありませんが、ただ人間に有毒だと、魔界との関係性が薄れてしまいます。なので、彼らが関わる物語を作成しようとお思いの方は、何とかして瘴気を無害化しておくと設定作りが楽になります。
無害化せずとも、例えば瘴気を吸ってしまう特殊な石を導入したり、瘴気に耐性のある人間を作成したりすることで魔界との交流を図るのもアリです。
「役割」
瘴気の役割を、思いつくままに上げてみます。
・魔族の強化
・生物を凶暴化させる
・魔法の媒体
役割であれば、この三つが主流でしょう。一つ目の「魔族の強化」は、魔族(ドワーフやエルフ、ヴァンパイアなど)が人間より強力であることが前提です。彼らの魔力や身体能力の高さの理由を裏付ける根拠となります。なお、こちらの役割をより強くしていくと、その極地は「魔族にとっての空気」です。こうなると、今度は彼らが人間界に赴くことが出来ず、人間界と魔界との交流の機会が半減してしまいます。
二つ目の「生物凶暴化」は、魔獣や食虫植物の肥大バージョンのような魔物を登場させるのに使うと効果的です。こちらの役割を瘴気に担わせる際には、人間への影響も構築しておくべきです。魔界から帰ってきた人間が、瘴気にやられて得体の知れない怪物になっていく。こんなファンタジーホラーはいかがでしょうか :)。
さて、三つ目にはあれだけ私たちの頭を悩まてくれた「魔法の媒体」という言葉が見えますね。でもご安心を。もし媒体を精霊にしていたとて、損はありません。瘴気のある魔界には精霊が住むことが出来ないという設定で考えてみましょう。すると、本来なら魔法の発動に深くかかわってくる精霊がいないため、魔界では魔法が使えないはずです。しかし、そのかわりにここには瘴気というものがあるではありませんか! 有効活用していきましょう。
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