3.島嶼

 海に囲まれた島々が無数に存在する地域。「ゲド戦記」の多島海アーキペラゴがまさにそれです。



 〈海辺に住む〉

 こういった地域も森林のように、食料には困らずにすみますし、暖かい気候の地域なら素潜りで獲物が取れます。

 危険な点というと、地震による津波がまず第一に挙げられます。その他には暖かい地域に多い台風などが甚大な被害を及ぼすでしょう。また、あまりに住居が海に近いと、土壌が塩を含んでいるので、周辺では農耕が出来ません。


 海に近いということは、海獣による害も考慮に入れなければなりません。

・クラーケンのような巨大な魔物が年に一度襲ってくる→きっとあいつは神の怒りが具現化したものだ!→いそいで生贄を捧げなくては!

というわけでとある地方で生贄に捧げられる予定の可哀想な娘を英雄が助ける……神話物語では王道かもしれませんが、こういう風にアイデアを膨らませていくと面白いですね。 

 海が穏やかであるということ。それは漁をしたり海辺で安全に暮らしたりする場合最も喜ばしことです。しかし一つだけ、困るのは、外敵の侵入を許してしまうということです。ギリシャのクレタ文明は、平和的であったがゆえに外敵の侵入で滅亡しました。一度襲撃されれば防御を固めるなり攻撃用の武器を作成したりすることができるのですが、人間にとって未経験を想像するのは難しいので、滅亡させたくない場合、何らかの形で人々に危険を気付かせるといいでしょう。漂流民など、外から訪れた者から聞き出すのも一つの手です。

 


 〈風を司る〉

 「海」の項で申した通り、こういった地域には風を操る魔法使いがいると便利でしょう。都市部では差別されてきた魔法使いが、こういった海の国で活躍する物語もいいですが、言語という問題をお忘れなく……。



まとめ:「海」近辺を舞台とする場合、そこには常に自然災害の危険があることを留意しておくこと。また、怪物による害も忘れてはいけない。

 風を司る魔法使いが重宝されることになるだろう。

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