　待ちに待った月曜日。

　夕方、大学病院から電話が来る。震える声で受けた。

　先生は「腫瘍」とは言わず「しこりのようなもの」と言った。かかりつけの先生とは、微妙に異なる距離感。だが、幾分か気が楽になった。

　検査は年明け、１月４日と決まる。日取りが決まったら、私自身も何と言うか、覚悟ができた。

　この時点で決めた覚悟は、あくまで『闘病』だった。ざんくろーさんはそれほどに元気で、いつも通りよく食べ、よく動き、よく寝ていたのだから。散歩の時もとっと、とっとと早足で。

　翌日、かかりつけの先生から電話が来た。

「ざんくろーちゃん、元気？」

　自分で吠えて、返事をした。

「あぁ、元気やね」

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