第2話知られざる真実
第2話
知られざる真実
父親が見せた新聞は2025年3月の新聞であった。そこには大きく記事に取り上げられたとある出来事が書かれていた。
(現在中国には、執行猶予2年付きの死刑判決制度があるが、2024年まで日本にはその制度が存在していなかった。だが、今回の事件を受け、東京最高裁判所は石田 亜美被告人に対して、2025年に日本に初めて入ってきた執行猶予2年付きの死刑判決を初めて下した)
ミウは新聞を見て初めて事実ということを理解した。
「これって、、、」
「信じたくないかも知れないが、お前の母親、そして俺の妻は死刑になったんだ。」
「え、なんで。。。。」
父親は別の記事をミウに見せた
(2020年東京オリンピック閉式直後に起きた
渋谷家一家殺人事件、未だ犯人は確定されてないが、監視カメラの映像から犯行に及んだのは3名と見られ、現金約1000万円が盗まれたという)
ミウは泣きながら父親の方を見た
「ママは絶対にこんな事しない」
「そうだよな、パパもそう信じた。ママははめられたんだ」
「え?はめられた?」
「ああ、だから、執行猶予2年がついたんだ」
「でも、はめられたって誰に?!」
「パパもよく聞いてないから、よくわからないんだけど、ママはね、幼い頃におとうさんを亡くして、ずっとお母さんに育てられていたんだ、だからミウのおばあちゃんだね」
「え?そうだったの?」
「うん、だけどね、おばあちゃんが病気になって入院する事になってしまって、ママは病院費や生活費などをママの力だけで貯める事になった。」
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〜27年前〜
病室のベッドに母は寝ていた。
「亜美、いつも悪いね」
「全然大丈夫よ。だって私がやらなかったら誰がやるのよ。」
亜美はコンビニで買ってきたお土産やお花を病室に置いている
「ママね、お医者さんがこのままいけば、来月には退院出来るって言ってた」
「そうかい。本当に心配かけたね」
「だから、大丈夫だって。もう少し頑張ってね」
「そう言えばお金とかは大丈夫なの?ちゃんと仕事出来てる?」
「うん、大丈夫だよ。ちゃんと給料良いところを紹介してもらったから、そこで安定して働いてる」
「そう。それなら良かった」
亜美は毎晩5時に自宅を出発し、銀座に行く
そう、亜美は母が倒れてから約2年間ずっと高級キャバクラで働いている
「亜美ちゃん、今日も可愛いね。」
「長瀬さんもかっこいいですよ〜」
「亜美ちゃんに言われちゃったら、照れちゃうな〜。ドンペリ持ってきて!」
「わ〜、嬉しい!ドンペリ入りました!」
亜美は22歳という年で、銀座のキャバクラNo1になっていた。
そんなある日、1人の男性が亜美の事を指名してきた。
第2話終わり
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