残された時間

レギス視点


???「……せめて来る前に連絡をして欲しかったんだけどな……客室はあるとはいえさ………」


アメリカを発ちレギスとミユはイギリスのロンドンに来た………そこで暗い路地に待っている人物と会う


レギス「すいません……… ガジルさん」


ガジル「まぁ別にいいけどさ こっちだ」


レギス アルタイル初代最高司令官「ガルガード・フォン・ジークン」の兄「ガジル」………イギリスで唯一「組織」ではない巨大グループを率いるリーダー………


つまりガルガードの統制力や頭の良さは兄譲り


ガジル「ようこそ我ら「フォンテーヌ」の拠点 「スリジエ」へ」


ガジルが案内したのはガジルが率いるグループ「フォンテーヌ」の拠点である「スリジエ」


ガジル「ん?ルークは?」


仲間「ルーク様でしたらリン様と散歩をなさっています」


ガジル「………了解」


ガジルの妻 リンは病弱でもう先が長くないので息子のルークとよく一緒にいる


ガジル「で 何が知りたい?」


レギス「スウェルタの事です」


ガジル「………スウェルタ?もしかしてWolfのことか?」


ガジル「コードネームで通ってるんですか?」


レギス どこでも名前出してたらたしかに危ないけど………


ガジル「基本的にはそうだな………多分本名を知られるのを防止するためだろう」


そう説明しながらガジルは道を案内し自分と使っている部屋へ招待


ガジル「……普通は客人を自室には案内しないんだが………何分一昨日にパーティーをしたばかりで整理整頓されてなくてな」


とガジルは困り顔で言いながらソファーに座るよう言う


ガジル「Wolfのことだろ?………俺が知ってるって言ったらWolfが昔血の繋がりのない人に育てられて、その人を護る為に肩に大怪我をしてその場所に傷跡がある事と、一丁しかないベレッタが人からの貰い物ってぐらいだぞ?」


ミユ、レギス「…………」


ガジル「その反応だとWolfに何か当てはまるってことだろ?」


レギス もし彼が「レオン」なら………


ガジル「Wolfは隠すのが上手いが レギスに対しては少し甘いな」


レギス「え?」


ガジル「Wolfは普段冷酷とまで呼ばれてる だがお前には優しい………それが証拠だ」


ガジルはスウェルタの本名もどうして殺し屋になったのかもすべて知っている上で言いたくない


ガジル「………知りたいと本当に思うのなら俺は言うがな?お前はそれを知って………どう思うかだ

……もう1度Wolfと会い話をするかを決めろ」


そこでガジルは一旦話を切り真剣な眼差しをレギスに向ける


ガジル「本名はいずれ知るだろう………スウェルタはまだ赤ん坊の時に両親を殺し屋に殺され、自分を育ててくれた人を守る為に殺し屋になった……肩に傷跡があって隠していることが多い……今では最高ランクである20になったがスウェルタはずっと探し………未だに探している………自分と同じランクの自分を育ててくれた女性を………そしてスウェルタは病に侵され今日にも死んでしまう可能性もある………スウェルタは長くても残り10年しか生きられない………あいつは本音を隠す癖がある………本音を出したら最後自分は我慢ができないと理解しているからこそ………会いたくても会えない人がいる」


レギス「長くても10年………?」


ガジル「短くて今日死ぬ スウェルタは運命に抗うことをしない………スウェルタと会うのなら短期間に何回も会った方が良い」


そう言われてレギスは突然席を立ち上がりスウェルタに電話


スウェルタ『もしもし レギス?どうした?』


レギス「次 休みいつ?!」


スウェルタ『一昨日から二週間休みだけど……』


突然叫ぶかのように言われてスウェルタは驚いているのか声が弱々しい


レギス「休みとるから会おう?!」


スウェルタ『そりゃ良いけどいつよ?』


レギス「来週の土曜日!」


レギス 首領にお願いしよ………


突然決めたことではあるが頭は冷静に動いている


スウェルタ『了解 今回はそっちに色々任せていいか?』


レギス「任せて」


スウェルタ『また追って連絡を頼む』


と言われてスウェルタからの電話が切れミユがその間に首領に掛け合い許可を得た


ガジル「スウェルタに残された時間は不老不死能力者と違い残されていない………急げ」




スウェルタとレギスに残された時間は着々と減っていっている………

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