第6話

放課後

今日はリアルで調査しようと駅前で藤村と待ち合わせする。

藤村は待ち合わせ時間きっかりにくる。

『レオナルド』を作った会社に直接行くことにした。

問い合わせのメール、電話はいっさい受けつかねかったからである。

電車を乗り継ぎ目的地に着く、思ったより狭い、おそらく、サーバー、運営、開発は別のところで、やっているはずだ。会社の登録だけはここらしい。

アポなしだが大丈夫だろうか。

迷っていても仕方がない行しかない。

受付に話すがダメだ。

そこで、あえて『運命の選択』ではなく「デスゲーム」のことを言ってみたることにしてみた。

受付に頼み、『デスゲーム』の事を伝えてくれと頼むと、態度が急変。

いきなり応接室に通され、いかにも偉い人が出来た。

名刺を渡され、話は向こうからきりだしてきた、


「『デスゲーム』の話はどこで聞いた?」

「それは、言えません、こちらの情報源を明かせば、対処される可能性があるためです」

「なら、あえてこちらの、状態を教えよう『デスゲーム』なるクエストは現在、存在しない。ただ、弊社のゲームユーザが連続自殺を起こしているのです。警察関与がチラつきだしてこちらも、本格的に調査を始めたのです」


この話は本当か?判断に困る、どうする?仕方ない、こちらの切り札を出すか。

「クエスト『運命の選択』は知っていますよね?」

「そのクエストについては、たくさん質問受けまいたが、こちらとしても話すことはありません」

「藤野さん、少し力を見せて下さい」

すると、俺の胸座、をつかみ、持ち上げる。おいおい、俺で力を示すのよ

「どうです?人並みはずれた、力……て、いい加減、降ろせよ」

「高崎さん、こないだの魔道書使いとはどうなったのですか?」

「いや、何も無かったよ」

「本当ですか?リアルでは力の差は歴然、このまま、骨の一本くらい折ります?」

 

やはり、こないだのこと気にしていたか、不味いな、そうだ!


「どうですか?例えば、彼女はデータでしかないとか」

藤野は手を放し、落ち着きを取り戻す。と、言うより少し青ざめる。

「高崎?アザを見せるつもりか?」

「見せないよ、あぁでも、言わないと放してくれなかったでしょ」

「あいかわらず、口だけの奴だ」

「自然と覚えたのだよ、ソロで、トップで居続ける為にね」

本当に骨の一本くらい折られそうだった。リアルでは彼女に逆らうのは、やめておこう。

「で、話を戻すとつまり『運命の選択』をクリアしたのですよ」

「そうですか―――でも、正直こちら側としても『運命の選択』のクエストは消したいのですが、事情により消せないので、これ以上は話すことはありません」


やはり、『運命の選択』は訳ありか、今日もところはこれだけでも十分情報を得られた。


帰り道。

ファミレスで少しご飯を食べていくことにした。

ガツガツ、食べる藤野、何故データの塊の藤野がごはんを食べるのは謎である。


まだ、『運命の選択』には秘密が有りそうだ。

そして、最寄り駅で電車を降り、帰宅の途中、藤野が急に苦しみだす。


「右手が……」

藤野の右手のアザが黒光する。

「どうした?」

「さっき、力を使っただろ、力を使うと、このアザが激痛を起こすことがある……」

やはり、リスク無しの力などぞんざいしないか。

「どうすろ?」

「大丈夫だ、少しすれば落ち着く」

『運命の選択』早くこのクエストの秘密を解かねば、藤野の体が、

いや、精神が持たない。

急がねば。

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