0章:イッちゃったら、逝っちゃった件
1発:ぶっかけから始まる異世界精神異常生活
「ひぃぐぅうううぅぅううぉぉおおお゛!」
――はぅあ!
お、俺はナニをしていたンだ!?
んあっ――
そうだ、何やらとんでもない事をしでかしたような気が…
…
……
………忘れたっ!!
まぁ、いっか♪
ん?
ここはドコだ?
真っ白な部屋。
ベッドの上。
一体、ココはどこなんだ??
おっと、
――見知らぬ、天井…
コレを云っとかないと始まらない、よなっ?
うんうん…
いやいや。
んで、ココは一体ドコなんだってヴァ?
俺はなんでこんな真っ白な部屋に閉じ込められてんだ?
ひぎぃ!
なんじゃああ、こりゃあああぁぁぁああーーっ!!?
なんちゅー格好してンだ、俺はっ!?
ピンクのセーラー服?
異常に丈の短いヘソ出し半袖セーラーに、超ミニ丈のプリーツスカート。
おまけにウィッグかぶって、白ニーソで絶対領域付き。
なんだぁ、この
素直に頭おかしーです。
あぅっ!
分かったゾ!
この姿、大人気ソシャゲ『
何故、俺がそんな姿に??
どーでもいいが……
きゃわいい!
――はっ!
思い・・・出した!
ぐわぁぁぁあああ。
思い出したくないもんを、思い出しちまった。
正確には、思わず出しちまった、が正しいのか?
あ…ありのまま、思い出した事を話すぜ!
「女装コスプレして外出、夜道を散策。もよおしたんで国道に出て
そのさまをドライバーや歩行者ら大勢に見られ、しかし止められず
そこで記憶を失い、いつの間にかこの部屋にいた」
な…何を云ってるのか分からねーとは思うが、俺も何であんな事をしたのか分からなかった。
いや、分かってはいるんだが、
それはそうと、記憶の中では
その後の記憶は、、、ない!
んで、この部屋。
この、何もない真っ白な部屋。
あるのはベッドだけ。
やはり、アレなんだろうか?
警察に捕まっちまったか?
留置場、ってヤツなのか?
入った事ないから、イメージ、鉄格子がある、って感じを想像していたが、こんな何もない部屋なんだろうか?
まったく、分からん!
考えてたって分からんもんは分からん。
故にっ!
取り敢えず、部屋から出よう、そうしよう。
まさかっ。
部屋を出たら、そこら中にゾンビ的なナニがわさわさ、とかねーよな?
そんなわくわくシチュエーション、ゲームならざる
自慢じゃねーが、俺はゾンビだらけの世界に放り出されたら、そいつらを倒して生き残ることより、さっさと噛まれて俺もゾンビの仲間入り、を選ぶ
長いものには巻かれろ――
おじいちゃんが
ゾンビを恐れて生きながらえるより、ゾンビライフを楽しむ、そのほうが俺的にハッピー。
そんで、ゾンビアイドルをプロデュースするゾンビPとして活躍するんだ!
ゾンビのほうが、
そう思うだろ?
それは、さておき…
ベッドから降り、ドアの前に向かう。
鉄扉?
やたらと磨かれた重厚そうな鉄の扉。
これはいよいよ留置場の説が濃厚になってきたな。
まさか!
まさか、留置場をすっ飛ばして刑務所、って事はないよな?
監獄?
独房なのか?
冗談じゃあないぞっ!
何の記憶もないから、どんな裁判をしたのかさえ、全く分からん!
それはそうと――
鉄扉に映り込んだ、そのやたら可愛らしい姿は何なんだッ!?
なんだっ、この鼓動の高鳴りはッ!
――恋?
いや、違う!
こ、この込み上げ方は…
おもむろにミニスカートをめくり上げる。
ピンクと白のストライプ、いわゆる、縞パンが俺ジュニアこと“
引きこもりの俺だが、こんなところだけアグレッシブ。
部屋の外には出ようとしないが、パンツの中からは出ようとしている、俺
いやいや――
それ以前に、なんてこった。
女物の下着を履いている。
しかも、臨戦態勢。
な、ぜ、だ、?
扉に映り込んだ、その姿に…
…まさか、コレは――
――恋?
いやいやいやいや、それは違うって。
はぁぁぁあああン!
こ、れ、はっ、
アレ、だ…
欲情ッ!
映り込んだ自分の女装姿に欲情してる!
まったく、とんでもねード変態だ、俺はッ!!
まったく、俺は
なんで現状、何も分からん状況で軽くパニック起こしているにも関わらず、ココだけは、
自由過ぎるだろ、俺の
どうする?
どうすりゃいい?
考えろ!
考えなきゃ、進まない!
その為には――
――賢者モードに変身するしかあるまい。
ヤルっきゃない、と。
セルフコントロールに最上不可欠なのは、セルフエキサイト!
小学生だって学校に行けば、まずは挨拶。
起立、礼、着席――
そうだ、起立したら礼を尽くして着席せねば、そうせねヴァ!
「せいっ!」
うぉぉぉおおおおーーん!
せいっ!
せいっ、せいっ!
せいっ、せいっ、せいっ!
せいっ、せいっ、せいっ、せいっ、せいっ!!
時折、映り込んだ自身の姿を見ては、せいっせいっせいっ!
一心不乱に、せいっせいっ!
むほっ!
キタよ、きたきた。
込み上げて参りましたよほぉー。
んほぉぉぉおおおお゛ン!
――ガチャリ。
!?――
扉が、扉が開く。
な、なんだ…と!?
ば、馬鹿なっ!
誰か、誰か入ってくるのか!!?
いいや!
限界だ!
出すね!
今だッ!
「ンひぃぃぃゃゃゃヤ
――
鉄扉が開いたそこにいたのは、少女。
いや、幼女。
謎の白い液体で顔を濡らしたその幼女は、
眉をひそめ重々しく語る。
「……なにコレ」
「あ゛っ!しゅ、しゅみましぇん…」
――そして、伝説ははじまった!!!
恥辱の歴史が、また1ページ――
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