第4話 地方支社

会社の成長と共に社員から「濱岡社長、地方に支社は作りませんか?そろそろ別の地域にもアピールすべきかと。業績も徐々にですが右肩上がりで好調ですし。いい機会だと思いますが・・・。」

社長は「なるほど、地方支社を作ると。ただ、業績はまた落ちる可能性もあるので慎重に行きましょう。最初は小さな場所で始めましょうか。」


「濱岡社長。候補地として宮城周辺の東北支社、石川周辺の北信越支社などが候補です。」

候補のビルの写真を見て社長が小声で「あぁ・・・ここですか。」と呟いた後「写真などではなく自分の目でチェックしたいんです。現地に行くことは難しいですかね・・・?」

社員は「東北の方は、他の企業さんが入っているとの事で厳しい。と言われました。外に関しては特に問題は無いそうです。北信越の方は、企業さんは入っていないので中の様子も見れるみたいです。」

濱岡社長は「では、東北を明日、北信越を明後日に行きましょう。とりあえず、どちらか一つに絞って決めましょう。」


翌日、新幹線と在来線で宮城に到着し、候補となっているビル周辺の様子などを細かくチェックしメモを取っていた。

また、下車駅からこの場所までの時間も計っていた。

「大体、駅から徒歩20分くらいか。近くにはバス停もあるのでそこまで大きな負担は無さそうですね。」


その後、飛行機で石川に向かいビルの中と外を宮城の視察時、同様にチェック→メモを取っていた。

「石川も自然があって良い場所ですね。駅からは離れていますが、社員専用バスとかを走らせれば何とかなりそうですね。ただ、そうなると費用がかさむのでこれに関しては他の社員らとも話し合って決めますかね。」


本社に戻ってきてから社員全員を集めて「社員送迎のバスは必要か?」を問いかけていた。

社員の殆どが「バスがあったほうが便利・あんしん」といった声が相次ぎ、本社で試験的に「社員専用送迎バス」を走らせることになった。



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