第2話 砂漠と男

『男と砂漠』


気づいたら、砂漠に放り出されていた。

何故だか、誰かと喧嘩をしていたような気がする。


この砂漠、某国民的赤い帽子のゲームの砂漠ステージに似ている。

だが空間は正方形で奥に扉があるような形だ。

俺はこのままいくと砂漠の中へ沈んであの世いきだ。

そうはなってたまるかと俺は思いっきり蹴り上げてジャンプした。


『あれれ~?おかしいぞ~?』


…は?

なんだ、今のは?


これまた某国民的名探偵のボイスのようなものが聞こえている。

…いや、そんなまさか。自分がジャンプしただけでそんな音が出るわけない。


俺はもう一度蹴り上げてジャンプする。


『あれれ~?おかしいぞ~?』


いや、聞き間違いではない。明らかに某国民的名探偵のコ〇ンみたいな甲高い少年声のおかしい効果音がついてくるではないか。


ええい、こうなりゃヤケだ!

俺は何がなんでも向こう岸まで行って生き残ってやる…!!



『あれれ『あれ『あれれ~おか『あれ『あれれ~おかしいぞ~?』



うるせえええええ!!!


なんだ!?俺をこの場所に沈ませた奴は絶対にあそんでやがる。

暫くその謎効果音を嫌々無視して向こう岸まで辿り着かせる。


…やれやれ、この某国民的名探偵のボイスのようなものはもうコリゴリだ。


そう思いながらその岸から上がった瞬間…目の前から真っ暗になった。



さて、そこで目が覚める。

何故そんな夢を見たかはわからないし何故私は男になったのだろう…。

とはいえ、砂漠と某国民的名探偵にはご注意を。

もしかしたら事件に巻き込まれてしまうかもしれませんからね。

真相は夢の中。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る