Episode3:異能学園への転入
不良との喧嘩の傷は完全に回復し、無事退院することができた。2週間の入院だった為、学校の始業式には参加出来ていない。2週間前の不良との喧嘩で能力に目覚めた俺は当然在学していた高校には通えなくなり、代わりに能力者のみが通える高校への転校となった。別に家からも遠い距離ではなく、むしろ前の高校より近くなったような気がする。
そして退院した次の日、俺は扇ヶ丘学園という異能高校の前に立っている。ついこの間まで能力に憧れてた俺がまさか異能学園に行けるなんてな...なんだか夢を見てる気がするな。さて、まずは職員室に行かないとな..。
俺は深呼吸をして学園の敷地に足を踏み入れる。学校に向かうだけでこんなに緊張するのは初めてだ。何人か登校している生徒がこちらの方を見て何かクスクスと笑っているようだ。まぁそりゃそうだろうな、緊張のあまり歩く時に手と足が一緒に出ちまったもん。超恥ずかしい。
緊張しながらも職員室に向かい無事たどり着いた。職員室の扉をトントンと二回ノックして開ける。
ユウマ「失礼します。今日からこの高校に通う伊月ユウマですが...」
???「おお!君が伊月ユウマ君だな!待ってたよ~」
職員室から出てきた金髪のポニーテールの眼鏡をかけた女の人は笑いながら俺の肩をペシペシ叩いてくる。痛い痛い地味に痛いから!
???「ようこそ扇ヶ丘学園へ!歓迎するよ伊月ユウマ君!早速君のクラスへ案内するからついてきたまえ」
ユウマ「え、あの、えっと」
他に説明とかないのかよ。ここの学校案内とかもないの?あとあなたの名前聞いてないからどう話を聞いたらいいかわかんないんだけど..。
星羅「ん?ああ済まない自己紹介をするのを忘れていたね。私は
ユウマ「星羅先生ですね。よろしくお願いします。...ていうかこの学園って教員の人も能力者なんですね」
星羅「当たり前じゃない。生徒が能力で暴れ始めたり教師に反抗した時に教員が非能力者だと何も出来ないじゃない」
ユウマ「なるほど、それでひとつ聞きたいんですがよろしいですか?」
星羅「どうしたの?」
ユウマ「ぶっちゃけ先生って強いんですか?
あと天体能力ってのはどんな能力ですか?」
これは俺が素直に思ったこと。単純な興味本位で聞こうと思ったことだ。教員なのだから生徒よりは強いのだろうか。
星羅「強さで言えばまだまだって感じだね。でもこの学園の生徒の大半よりは強いわね。ちなみに教員の中じゃまだまだ若いし弱いほうだよ。」
ユウマ「そうなんですか。教員でも勝てないくらい強い生徒も居るんですね」
星羅「うん。この学園には序列って言う強さの位があってね、それの上位10人は桁違いの力でね。教員でも全く歯が立たない子も多いんだよ..」ハァ..
先生は階段を上がりながら溜息をつく。もしその教員でも歯が立たない生徒が暴走とかし始めたらやばいんだろうな。もしその人達にあったらくれぐれも怒らせないようにしよう..。
星羅「あ、私の能力の説明がまだだったね。私の能力のベースは天体。隕石を降らせたり流星の速さを纏って自分のスピードや力を上げることも出来たりするよ。」
いや恐ろしすぎるだろ。隕石降らすってなんだよ、普通に死ぬレベルじゃねぇか。あと流星の速さとかまず眼で追えるの?てかこれだけ強そうな能力でも歯が立たない生徒がいるとかこの学園やばすぎだろ。
ユウマ「すごい強そうっすね。この学園の人はみんなそんなやばい能力持ってるんですか?」
星羅「いや、そうでもないよ?私の能力はかなり貴重なベースでね。みんながみんな凄い能力者って訳でもないんだよ?」
まぁそうだわな。みんながそんな天変地異起こせるレベルの能力者だと学校ぶっ壊れるわ。
先生に他にも質問をしているうちに教室についた。恐らくここが俺のクラスなんだろう。先生が先に教室に入り俺は廊下で先生に呼ばれるのを待っている。廊下からでも教室がざわざわとしている。転入生が来るからって期待してるのかな..。俺みたいなイケメンでもない陰キャが教室に入った時の反応が楽しみだな。
星羅「みんな静かに。今日からこのクラスに入る転校生を紹介する。ユウマくん入って」
先生に呼ばれた俺は教室の扉を開ける。クラスメイトからはイケメンじゃねぇのかとか女じゃないのかとかいろんな言葉が飛び交っている。ごめんね俺で。
ユウマ「え~っと、今日から皆さんと同じクラスになる伊月ユウマです。よろしくお願いしま..」
俺にしては上出来な挨拶が出来た。と思っていた時、一人の女生徒の1人が急に声出す。
???「ユウマ!?ユウマがどうしてここにいるの!?」
ユウマ「お前..もしかして..」
俺に声をかけてきた生徒は俺にとって驚きの人物だった。
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あとがき
投稿遅れてすいません!キャラ説明の方に輝夜星羅先生の説明を追加しておきます!次は明日明後日に出すつもりです!
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