第7話 同姓!同名?
いやいいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいや
なんで?!なんであの子がいるの?しかも名前が同じとか聞いてないし!
第一なんで同じ高校なの!?なんで隣の教室なの?!なんで#@%$&^!#%$&@%^$&%(ただいまひっじょーに混乱中。しばしお待ちを)
なんやかんや言ってそのまま入学式も無事に終わり、
今丁度教室に戻って来た所。みんなトキくんに話でもちきりだ。
「ねぇ。トキくんてかっこよかったね。」
「あいつ、入試で入ったらしいけど全問正解だったそうだぜ」
「マジかよ。ゆーとーせーじゃん」
「ねぇ刻ちゃん。ねぇってば。」「あっ。ご、ごめん光希ちゃん」
光希ちゃんは私の隣の席になった子だ。結構可愛いし、少しふわふわした所がある。
「トキって聞くとどうしても隣のアイツのことだと思ってしまって」
「確かに(笑)」 「ねぇ。タイガトキ(男)てどう書くの?」
「(男)って。でもやっぱ気になる?かっこいいもんね。」
「いや同じタイガトキとして」
「あ。そっか。ウントネ確か大賀瞬間て書いたと思う」
「確かにトキだね。(名字も同じかよ)他にタイガトキっている?」
「ううんいないよ」 「ですよねー」
「ハイみんな静かに。俺は担任の力瀬だ。体育を教えているよろしくな。というわけでこれから一年共に過ごす仲間に一人ずつ自己紹介をしてもらう」
私達C組の担任の力瀬先生の号令でみんな文句を言い始めた。
「文句を言うな。次に文句を言ったヤツから自己紹介をしてもらうぞ。最初にやりたい奴は」
シーーーン。そりゃそうだ自己紹介なんてめんどくさいこと、誰がす…
「誰もいないのか。適当に決めるぞー。じゃあ…30番から」
「は?」 なんでわざわざあたしなんだよー
「かわいそうに」 クスリと笑った奴を睨むとそいつは縮こまった。
仕方なく立ち上がって自己紹介をしようとしたら、
『ザーー…ザザ…1年のタイガトキ。部長室にきなさい。』
「マジかよ。大賀、呼び出し食らってんじゃん」 「何したんだろ」
「てかここの部長って怒るとマジで怖えーらしいぜ」
力瀬先生は暫く考えてからあたしに向かって喋った。
「なんかしらんが、どっちだか分かんねー以上一応行っとけ。あとでたっぷり自己紹介させたやるからな、大賀」
シーン。だよね。クラスメートの名前がいま一番の有名人と同じ名前だとバレたからな。
「あたしなんにもしてないんすけど」 「いいからこってり絞られてこい」
んな無責任な。取り敢えず前日に完璧に覚えた学校内の地図を思い浮かべてたら例の大賀瞬間が教室の中に乱入してきた。手首を掴んだ瞬間を見てクラスメートはそれぞれの反応を示した。キャーーーと声をあげたりおおおおおと響めいたり。でもあっちはそれを無視して無理やり部長室まで連行された。
教室から出る直前、光希の方を見たら親指を立てていた。”グッドラック”じゃ無いんだよ〜〜
「記來おばさん。ずっと心配してたんだよ。」 行きすがら話しかけられた。
「は?記來おばさん?」
暫くしてそれが部長の名前だと言うことを思い出した。
「本当に何も覚えてないの」 「覚えてるって何を?」
もう混乱していて訳が解らなかった。
「じゃあ炎樹が言っていたの本当だったんだね。」
「何でここで炎樹が出てくるの?」
『姉さんが記憶喪失だって事』
「‥‥‥は?」本当に訳がわからなくなってきた。
学年一のイケメン+入試トップ+同性!同名?の先日トラックに引かれそうなのを助けたばっかの男の子に突然教室から部長室に直行で連行されている上にあたしがこいつの姉貴だって?! 絶対ないね!!
ついに部長室の前に着いた。結構物々しい扉だ。
「記來おばさん。連れてきたよ。」「どうぞ」
ドアを開けたのは、トラック事件の9人組の一人、金髪+メガネと茶髪+手袋のチャラ男コンビだった。二人ともよく見たら、あたしより年上っぽい。二人とも妙に目をキラキラさせている。周りを見渡すと9人組の他のメンバーとなぜか炎樹もいた。先に帰っていたと思ってたんだけど。部屋の奥で誰かが立ち上がった。
「まあ。いらっしゃい。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます