第19話

さ迷える六人の兵士達が銃を構えて、ある部屋に入って来ていた。

豆電球が遠くに二つしかなく薄暗い所なので周りの状況が確認出来ない為、目や銃でケンセイしながら確認し、進んで行く。


音がして足を止めた、臨戦体制、端の黒いカーテンが落ちた、大勢の武者がヨロイを着て弓を兵士向かってに構え、宇宙服の奴が悪魔と交互に並んでいて両手にガラス容器を納めたケースを持って立っていた。

今までに見た事がない異様な光景に身構える。

「・・・宇宙服の奴が持っているのは、未知のウィルスだ、フッ、割るなよ・・・」

悪魔から、メッセージが伝えられた。


ドアが締まり、鍵が掛けられる。

「・・・三分やる、考えて答えを出せ・・・」

カップヌードルが仕上がる時間と同じ時間を与えられた。

戸惑う人間がその場に居た。

削られていく。


「この場をしのげる何か、いい案は、あるか!?」

「フ~・・・!? 何かありますか、状況がよくない」

「成るように成れか!?」

「当たって砕けろか!?」

「おのずと道は、開けるか!?」

「出来れば、あの容器は、割りたくないな」

「フッ、難しい事を言うな~・・・今、何分経った!?・・・」


お互いが駆け引きを確かめ合うような静かな時間が続いた。

ボワ~ン、武者の黄色い目が開いた。

「・・・オイッ、武・者・と・目・が・合っ・ちゃっ・た・よ・・・!?」

武者が一斉に矢を放つ、わー、ヤ一、兵士達が一斉に弾を撃ち続けた、矢を補給して打ち続ける、容器や弓のケースや宇宙服を粉砕していく、体のそこかしこを刺され続けた。

開かずの扉の部屋の中に凄惨な死体が増えていく、赤いペンキが目立っていく、動く物が、無くなっていく。


(・・・・・・確認しないのが悪いんだよ、部屋番号の《 6 》という数字が良くないな~!?・・・・・・)


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る