第17話

凹凸があり、奥行きがある三次元の現在に二次元の四角形!?か、三角形!?の黒い折り紙、兵士の不安をよそに知らず知らずに目前に広がるビルの陰である四次元の世界に入ってしまっていた。

「何だこの模様・・・!?」

「ナニッ、お前にも見えてるのか、この線!?みたいな丸!?みたいな人の見方によって違う模様図形!?」

「ア~、多分みんなに見えている!?」

「気を付けろー、敵の世界に入っているぞ!?」

人間界のゴーストタウンは、見えているものの水面に油の雫を垂らしたような歪んだ透明な部分と薄赤の部分と灰色の部分・・・etcの不気味なオーロラに似た世界が視界に入って来ていたのだった。


一人また一人とカーテンをくぐるように消えて行く。

パラシュート部隊が大勢飛び降りたのが遠目に見えていた。

解らないうちにクラゲが消えて行く、地上の軍隊も消えていく。

敵のゲームに参加して行く。

異世界に墜ちて行く。


パラシュート部隊隊員や兵士達が眠りから覚めると石畳のある所に居た。

「・・・・・・ここは、何処なんだ!?・・・・・・」

そして大半の人が目を覚ました時だった。

遅れて一人の隊員がパラシュートで降りて来た。

するとスーと石畳上に人間より一回り大きな直方体の箱が出て来たのだった。 あれよあれよという間にスポッと腰まで入ってしまったのだ。


「ハハハッ、ホールインワンか!? 早くそんな所から出て来いよ~」

一人の隊員が、そう言った時、箱の下から、死人が三匹出て来て体を引きずり込み出したのだった。

「ウワ~ッ、助けてくれー、助けてくれーっ!!」

「それは、彼の前世達だ、醜い体だろう、痛みを和らげるのに彼の魂が欲しいんだろう」

何処からともなく聞こえて来ていた。

箱の中に引きずり込まれた時、一気に凄まじい炎を広範囲で天井に向けて噴いて兵士達を驚かせたのだった。 一瞬で羽を縮ませたおとなしい黒い悪魔が、一匹 現れ、うつむいたまま喋った。

「・・・・・・ゲームスタート!?・・・・・・」

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