第4話

世界最強のトレジャーハンターと言われるベニー クーガ ショーが異世界へ飛ばされ、宝を掴み、リックに背負って、あとは、扉の向こう、そう元の世界に戻るだけと長い石畳を余裕で歩いていた。


薄暗い四隅から、元気のない、弱々しそうなゾンビが、こそこそと足取り重くゆっくりと出て来た。

「来いよ~、化け物~、ハ~、来いよ~」

一瞬にして剣を手に持って闘う気 満々の姿勢に成った。

 体全体から、闘士がみなぎり出る。


日本の侍みたいにゾンビの体をズバズバと刺しては、切り落としていった。

ゾンビが石畳の上でジタバタしている。

余りの弱さにベニーは、戦意を喪失させられた。

「ワリーワリー、私の敗けだ!? ハハッ~」

両手を軽く開いて微笑んでいた。


頑丈そうな鉄扉を思い切り、引っ張って難無く開けた。

そこには、元の世界の自然の山々や木々や滝の音や鳥のさえずりがあった。

「フッ、やったぜっ」


達成感が出たのもつかの間 行きなり、背中を引っ張られて一番初めにゾンビと戦った部屋に戻された。

「ソンナ カンタンナ モノジャ ナイダロ!?・・・ジンセイハ・・・コレガ フツウサ・・・フリダシ」

低い声がして扉が閉まった。


後ろの扉が付いた面の壁!?が下がる。

そこには、高い天井までぎっしりとつめられた、切り刻まれたゾンビ達がいた。

壁面のガラス!?がズルズル~と異様な音を立てて上に上がっていく。


汚ならしいゾンビの雪崩がベニーを襲った。

必死に戦い、暴れ、蹴り、逃げるベニー。

しかし、ゾンビ群は、竜巻のように立ち上がり、ベニーを何回も×2 襲いまくった。


次第に傷を負いながら、引きずり込まれていく。

「モウ イイデショ スナオニ ツカマリナサイヨ イイオモイヲ シタンダカラサ ヒトバシラニ キョウリョククダサイ!?・・・・・・」

黒い物体が近付いて来て 「ブアァァァ~オォ~」×2 と熊のようなビックリする大声を出してベニーを驚かせて動きを止め、ゾンビ達に掴まえられ、引っ張られて、飲み込まれて行った。


大きな牢獄の隅々まで命の続くまで絶叫が響き続ける。

ゾンビの群れが、下から、硬い石レンガの柱に変換されていった。

「テマ カケヤガッテ」

翼を広げて飛んでいた黒い悪魔が、地に足を付くと二足で歩き出し人間!?に変身した。 石畳をゆっくりと歩いて扉を出て行く。

「ワナヲ シカケニイクカ・・・・・・ユウワクヲ シニイクカ・・・・・・」

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