episode8
君にね渡したいものがあるんだ
なんて言って貴方が取り出したのは
チョコレートのケーキ
上には赤く染色された薔薇が一輪咲いていた
でも今日はバレンタインじゃないの?
私の方こそ貴方に渡さなきゃならないのよ
買っていたチョコレートを差し出した
いや、それは君が食べてくれ
なんて言うから
また貴方の訳が分からないところが出たわ
って渋々二つ受け取ったの
貴方は満足気に私の頭をふわっと撫でた
貴方ワインでも呑んだ?
って冗談めかしく聞いてみる
さあね
って冗談抜きで呑んでたのね、きっと
ふと貴方の鞄を覗くと
チョコレートでいっぱい
・・・・・・なるほど
職場の女の子にモテモテってわけね
それでお高そうなボンボンショコラに
酔ってるわけだ
君に酔ってるんだ
って急に真顔になって私の頬を触る
貴方のそういうとこに惹かれた
一匹のただの蜜蜂なのよ
他の蜜蜂となんら変わりない
単純で分かりやすい女でしょ?
真紅の薔薇は妖しく輝る
そっとキスした
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