極道 7

夜も遅くなり

母が一度家に帰れと私に言う

何かあったら連絡するからと…


医者も今日は急変する事はないでしょう

と 言っていた


そして…私もこれ以上父の姿を見るのが耐えられなくなっていた…


泣きながら病院を出る…


病院から駅までの帰り道

泣きながら歩いた…



電車に乗っても


ドアの方を向き 外の景色を見る振りをしながら 泣いた…


回りの人は気がついていたと思うが そんな事は気にせず電車の中で 泣いた…



涙が止まらなかった




体の中にこんなに涙があるなんて

何処から出て来るのだろう


あんなに死んでくれたら…と 願っていたはずなのに…


何故?……

徐々に衰弱していく姿を見せるなんて

ずるいよ!父!


そんな事を考えながら




私は…泣いた


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