極道 8
下車してから家に帰る道のりも
ずっと泣いて歩いた…
途中 お弁当屋さんがある
「何か食べなくちゃ…」
私の思考回路は麻痺していた
無意識に店に入る
店のおばさんは私を見てびっくりしている
多分 目は腫れ上がり鼻は真赤で凄い顔だろう
「どうしたの!?大丈夫かい?」
声を掛けてくれた
「大丈夫です」…
と 言おうとしたが…声が出ない…
泣きながら うなずく私
お弁当の注文も出来ず見本を指差す…
しきりに「大丈夫?」と声を掛けながらお弁当を作るおばさん
私はうなずくだけしか出来なかった
…
…
お弁当をぶら下げながら泣いて帰った
家に着く
部屋に入るとすぐにお弁当を開けた
無理矢理口に運ぶ…
飲み込めない…
頭も痛くなってきた…
食べるのをやめ…床に寝転び天井を見つめる
私は その夜
一晩中…泣いた
泣いた…
泣いた…
ただ…ただ…
泣き続けた…
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます