ぁたしんち極道一家

運命 4

そんな余命3か月とは思ってもいない身勝手健在ぶりの父

（実は私もまだ疑っている）

１ヶ月がたった頃だったｶﾅ？

隣りが空部屋になっていたのですが 小さな子供を連れた若い夫婦が部屋を見に来ました

それに気付いた父

凄い勢いで2階に上がって来たかと思うと

私の部屋のﾄﾞｱを叩いた

ﾄﾞﾝ！！！ﾄﾞﾝ！！！ﾄﾞﾝ！！！！

父「おい！！開けろ！早くっっ！」

いったい何事？

ﾄﾞｱを開けるとなだれ込む様に入って来た父

「隣りに小せぇｶﾞｷを連れた若夫婦が来てる！小せぇｶﾞｷはうるさくてかなわぬぇ…早く！お前がいつも聴いてるﾚｺｰﾄﾞをかけろ！！なるべくうるさいﾔﾂをな！！」

…今時ﾚｺｰﾄﾞなんてないよ

なんて言える訳がない

私はﾏｲｹﾙｼﾞｬｸｿﾝのCDを取り出しかけた

父 つかさずﾎﾞﾘｰｭﾑｱｯﾌﾟ

大音量で流れる「ｽﾘﾗｰ」

「ﾌｯ！これで隣りがうるせぇからと諦めるだろう」

父満足げな顔

しかし…大人気ない…

そして外に出た父

部屋を見に来た若夫婦に話しかけてるみたいだ

窓に耳を付けるが何を話してるのかｷｺｴﾅｲ…

しばらくすると 父の怒鳴り声…

何か叫んでる！！

もしかして若夫婦とｹﾝｶ？

恐る恐る2階の窓から覗く私

ん？

こっちに向かって叫んでる？…

窓から顔を出し下を見ると

「おい！！うるせーぞ！この野郎！ご近所さんに迷惑だっていつも言ってんだろぅがぁ！早く音をさげろ！！」

えぇぇぇぇ～

私のせいにしてるし

こいつぶっ殺してやろうか…

その挙句

子供に家にあったお菓子を持って来てあげてる…

ﾑｶﾑｶしながら音を止める私

若夫婦も帰り上に上がって来た父

「田舎から若夫婦だけでこっちに出て来たらしいこっちには身寄りが1人も居ねぇ見たいでよろしくお願いしますって帰って行った

作戦失敗かもしれないな…」

父の話はまだ続く

「若い者はああいう歌が好きだからな…演歌の方が効き目あったかもな………」

そんな反省をするなら外ｽﾞﾗを良くするのをやめた方がいいと思うけど…

人前で怒られた私の怒りは何処にぶつければいいの

ってか…大丈夫父

たとえ引越して来たとしても2～3か月の辛抱だから

…

なんて…ｲｴﾅｲ!ｲｴﾅｲ

その後若夫婦は引越して来ました