ノミやの儲けもかなり上がって来たので夜の賭博の方は辞めた頃我が家には数人の若い衆も出入りし始めてました

ある夜の事

家に体格の良い30代の男が物凄い形相で入って来た

私は泊まりに来てた姉夫婦と居間で寝ていました

男は日本刀を持ち私達の寝ている足元を通り過ぎ秘密の部屋に入って行ったのです

秘密の部屋には父と若い衆の一人がいましたが……

激しい怒鳴り声と物音がして私達は何事が起きたのか耳をすませていると

「ぶっ殺してやる！！」

と男の声

「上等だ！やってみろ！」

と父の声

気の強い姉は止めて来ると起き上がりましたが義兄と私で止めました

何かを叩いた様な音の後男は秘密の部屋を飛び出し逃げて行ったので

私達が秘密の部屋を見に行くと

頭から真っ赤な血を流した若い衆が！

父をかばって日本刀で頭を斬られたのです

警察沙汰にしたくないので車の手配をし掛かり付けの医者に運び……幸い命に別状はありませんでしたが……

そんな騒ぎの中

私は密かに思ってました……

（ちっ！！斬られたのが父なら良かったのに）

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい