第2話 時代違い
「すいません、現在ソシア様の名前は名簿には登録されていません」
その言葉を聞いたソシアは机に乗り出して再度確認する。
「私はソシア・ルーアン、職業は賢者。大魔王ブラスディクドゥを倒した勇者!!あんたらだって知っているはずだ!」
ソシアはギルドの受付嬢に問い詰めるような形相で詰め寄る。
「大魔王ブラスディクドゥ……とは一体何ですか?」
受付嬢は首を傾げてソシアに質問する。それに対しソシアは、なぜだ……と疑問を心に浮かべる。
「すいませんがあなたの言う、大魔王ブラスディグドゥ、は近頃倒された、魔王ベリルランド……の間違いではないのでしょうか?」
ベリルランド……?。それって確か私が倒したブラスディグドゥの配下だった、魔王として人々を恐怖に陥れて、それで連合軍に倒されたと言うあの偽りの魔王か? まさか私はブラスディグドゥが現れる前の時代に来てしまったのか……?。ソシアは机の前に座りだしてしまう。そしてそれが本当なら、と意を決する。
「なら、もう一度倒すまでだ!」
ソシアは出口に向かいドアを思いっきり開ける。
「っ!?」
しかしドアを開けた先は光で満ち溢れている、見たこともない光景が広がっていた。
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