第11話屋上

「ついに、ここまで来た…か。」


俺は久しぶりに外の世界を見た。

それはなんとなく、現実味を帯びてなかった。

相変わらず、あいつは目を覚ます気配がない。


「まあ、いいさ。」


もうすぐ、俺がお前を殺すのだから。

そう、

こいつの願いとは、

“私を殺して”

という願いだったのだ。

もうすぐ、永遠の別れ、か。

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