何度こころを殺しても心臓は止まらない。そのことをどうか悲しまないで。

1.ハルモニア(志田るみこ)

 いま思えば、予兆はあったんだ。

「おは……」

「なにそれ、ウケるー!」

 井原の甲高い笑い声が、あたしのことばを跳ねかえす。よっちんと中沢もげらげら笑ってる。聞こえなかったのかな。最初のころはそう思って、

「なになに、何の話?」

 と、輪のなかに入っていった。

「あ、るみこじゃん。おはよー」

 ふりむいた井原が手をふる。ほら、べつに普通。聞こえてなかっただけ。無視なんてされてない。

 制服は楽だけど窮屈だった。もちろん、サイズの話じゃなくて。率直に言って、ダサい。えんじ色のリボンはまだしも、問題は紺のスカート。ヒダの少ないボックスプリーツはただでさえモサくなりがちなのに、それが膝下までだなんてどうかしてる。夏はこのスカートにちびまる子ちゃんみたいな謎のサスペンダーがつく。絶望的。せめてほかのアイテムで巻きかえそうとするでしょ? でもね、釘を刺すように靴下も運動靴も白指定なの。なんでわざわざ汚れの目立つ色にするかな。しかも、キャラクターのワンポイントの入った靴下はダメ。髪はストレートパーマや髪染め禁止、肩につく長さなら縛るか切る、ヘアゴムは黒か紺かこげ茶、ヘアピンは二個まで、エトセトラエトセトラエトセトラ……。

 バカみたい。

 べつに膝下スカートに罪はないの。むしろ大人っぽくて好きなくらい。でも、分かるでしょ? そういうことじゃないわけ。

 たった一センチのスカート丈、たった一センチの髪の長さ、その一センチに凝縮される「正しさ」が、どうしようもなく気持ち悪かった。いくら勉強や部活を頑張っても「だけどあの子はスカートが短いのよね」っていうだれかのため息が背中越しに聞こえる。笑っちゃう。そんなもので、あたしらのことを分かったように話すのはやめてよ。あたしだってルールを守るのが大事だってのは理解してる。映画館でぺちゃくちゃおしゃべりされたらムカつくし、うざったくても守らなきゃいけないこと、世の中にはたくさんあるんだよね。だけどさ、あたしの髪のさきが肩について、それでだれに迷惑がかかるんだろう。頭からつま先までおなじようにそろえて、大人はいったい、あたしたちをどんなこどもにしたいの? どんな大人にしたいの?

 そういう点では、井原とは意気投合できた。制服の着こなしは井原の信念だった。スカートは膝上五センチ、短すぎは禁物。リボンは結び目をすこし下にしてゆるめに。ブラウスの第一ボタンは開ける。体操着だってハーフパンツの裾をロールアップにしたり、ジャージの前はざっくり開けて襟を立てたりと研究に余念がない。生活指導の先生に「どうしてそんなにスカートを短くしたいんだ」って問いつめられたときも、すっかり涙目になったあたしのとなりで、井原はきっぱり、

「その方がかわいいからです」

 と言い放った。その瞳には「むしろそれ以上の理由とかいります?」という怒りの色さえにじんで見えた。そばにいた女の先生が「でも、下着が見えそうになるのはみっともないから、ほどほどになさいね。変な人もいるんですから」とやんわり取りなすと、井原はそのときだけはしぶしぶスカート丈を直して、それでも「なんで変質者のためにあたしらが我慢しなきゃなんないわけ」と不満を隠さなかった。

 ハキハキ明るく、リーダーシップがあって、「自分」を持ってる井原。三年生のクラス替えでなかよくなって、最初のころは楽しかったな。でも、グループのなかで井原の発言力がだんだん強くなってきて、なんとなく「合わせなきゃ」みたいな空気が作られていった。

 中沢もよっちんもうまくやってた。中沢はトークが売れっ子芸人顔負けにおもしろいし、よっちんは一見強そうなクールビューティーなのに実は世間知らずのお嬢さまっていうギャップがウケてた。あたしだけキャラが弱かった。だから、ハズさないように顔色うかがって、オーバーに共感して、でも、結局そういうのが「媚びてる」って鼻についたんだろうな。

 決定的なきっかけは、やっぱり、嘘ついてたのがバレたからだよね。剣道部の三谷に告ってフラれたこと、ずっと三人に隠してた。でもね、言い訳させて。だれにも教えたくなかったの。この気持ちにだけは手垢をつけられたくなかった。


 二年生にあがってすぐ、校庭の桜がはらはら落ちるころ。体育館のまえを通りすぎたとき、わらわらうごめく紺や黒の集団にひとりだけ白いかっこうの剣道部員がいて、あたしはおもわず立ちどまった。胴着と袴っていうんだよね、それがどっちも真っ白だったの。まるで黒いカラスの群れに一羽だけ白いカラスが混じってるみたいだった。でも、目を引いたのは外見のせいだけじゃない。剣道のルールなんて知らないけど、その人が他の部員より頭ひとつ抜けてるってこと、素人のあたしでもなんとなく分かった。動きがちがうの。一挙一動がなめらかで悠然として見えた。かっこいい。すごく自然にそう思った。ああ、見とれるってこういうことなんだ、って。

 すこし経って、白道着のその人がおなじクラスの三谷正俊だって知った。あたし、自分は恋をしたら勉強や部活どころじゃなくなっちゃうかもって思ってた。けど、実際は逆だったんだ。本当にかがやいてる人を見ちゃうと、なんだか手放しにときめけないのね。あの人を見てると背筋が伸びた。追いつきたいって強く思った。

 一学期最後の日、いつもなら放課後だらだら残ってるクラスメイトたちも、この日ばかりは我さきに教室を飛び出していった。待ちに待った夏休みだもんね。でも、吹奏楽部に休日はほとんどない。その日も夕方までみっちり練習が入っていた。

 合奏までの練習時間、あたしはなんとなくひとりで吹きたくて、楽器ケースと譜面台を抱え、音楽室から自分のクラス教室へ戻った。人のいない教室はがらんと広くて、どこか新鮮な静けさに満ちていた。楽器を組みたて、メトロノームを六十のテンポにセットする。無音の教室にカチ、カチと一定のリズムが刻まれはじめる。直射日光の当たらない席を選んで、リードをくわえ、息を吹きこむ。ロングトーン、タンギング、スケール……基礎練習こそ丁寧に、集中。ひととおり終えたら、次はコンクールの曲。苦手な部分やソロパートを丹念にくりかえす。

 しばらく黙々と練習をつづけ、ふと壁の時計を見あげると、いつのまにか一時間経っていた。リードから唇を離し、あたしはなんとなく窓の外を眺めた。夏の空に入道雲がむくむく立ちのぼっていた。

「なんか、あせるなぁ」

 無意識にそう呟いて、自分でおどろいた。へえ、あたしってあせってるんだ。でも、いったい何に? たしかにコンクールまでもう日がないけど、演奏は着実に仕上がってきてる。進路のこと? いやいや、まだ二年生だよ。夏休み初日に、爽快な青空を見あげて考えることじゃないでしょ。

 ため息をついて、メトロノームを止める。本当は知ってる。時間なんてあるようであっというまに過ぎていくこと。そして、その制限時間内にあたしたちはたくさんの選択をしなくちゃならないってことも。校庭からサッカー部のかけ声がかすかに聞こえる。まじりっけのない空の青さに押しつぶされそうになる。どうしてこんなに泣きたいような、叫びたいような気持ちになるんだろう。

 だめだめ、集中しなくちゃ。外の景色から目をそらし、あたしはもう一度リードを口にくわえた。そのとき、教室のドアがいきおいよく開いた。

「あ、わりぃ」

 上も下も白一色の剣道着。教室におよそ場ちがいなかっこうの三谷は、あたしを見るととっさに両手を合わせた。リードをくわえたまま、あたしは固まってしまった。おどろいた拍子に変な音を出さなくてよかった。

「日誌をさ、職員室に届けるの忘れてて」

 三谷は窓側の自分の机をのぞきこみ、黒い週番日誌を引っぱりだした。ひらりと揺れる袴の裾からはだしのかかとが覗いていた。

「……部活、中断してきたの?」

「おう。先生には終わってからでいいって言われたけど、どうせ俺、終わるころにはまた忘れてるだろうから。先輩に許可もらって抜けてきた」

「そう」

 すぐに行ってしまうと思ったら、三谷はふとこちらをふりむいて、

「それ、なんの楽器?」

 と、あたしの手もとを指さした。

「さっき階段のぼってるとき、音が聞こえてさ。だれかなんか吹いてんなぁって。志田だったんだな。それ、なに? クラリネット?」

「……オーボエ」

「へえ、知らねえ!」

 悪びれずににっかり笑う三谷。窓から射しこむ日差しに茶色っぽい髪がきらきらひかって、あたしはおもわず目を伏せた。

「いつもひとりで練習してんの?」

 日誌を片手に三谷はすたすたこちらへやってきて、前の席にどかりと座った。白い道着から汗のにおいがした。

「パート練習はフルートの子たちにまじってやってる。音域が近いし、メロディーがかぶることも多いから」

「ほかにオーボエ吹く人はいねぇの?」

「いない。あたしだけ」

「マジで?」

 おどろいた三谷と視線がぶつかる。この人、話すとき相手の目をしっかり見るんだな。気恥ずかしさにあたしはまたうつむいた。

「オーボエって繊細で、扱いが難しいの。ダブルリード……あ、ここの吹き口の部分、リードっていって、クラリネットやサックスはリード一枚なんだけど、オーボエはリードを二枚かさねて音を出すの。音のコントロールがけっこう難しい楽器だと思う。指導できる先生も少なくて、そもそも値段が高いから、備品にオーボエのない学校も多いんだ。あたしのこれも、自前だし」

 ぼそぼそ話しながら、意味もなく指でキーをパカパカいじる。その音がやけに響くらい、ふたりきりの教室はしんとしていた。

「教えてくれる人がいなくて、どうやって練習してんの?」

 まわりの静けさに合わせるように、こころなしか抑えた声で三谷が尋ねる。あたしはさらにささやくような声で答える。

「近所の音楽教室でレッスン受けてる。オーボエって、知名度は低いけど実はメロディー担当で、けっこう目立つんだよね。今度のコンクールの曲もソロパートが長くて、だから……」

「なんか、志田ってかっけぇんだな」

 ぽつりとつぶやかれた一言に、全身がぶわっと粟立った。

「吹奏楽部の仲間はいっぱいいるけど、その楽器吹くのは志田だけなんだべ。難しい楽器、たったひとりでコツコツ練習して、ごまかし効かない役を淡々とやりとげてさ。俺、志田ってもっとイマドキな感じなのかと思ってた。なんつーか、実は職人っぽいんだな。かっけぇよ」

「そんな、大したことしてないよ」

 あたしはわざときゃらきゃら笑ってみせた。

「オーボエ始めた理由だって、なりゆきだったし。本当はクラリネットやりたかったんだけど、教室のほかの子たちにさき越されて、仕方なく、みたいな」

「でも、好きなんだべ?」

 まっさらなことばが透明なガラスをすり抜けていく。そのとき、どうしてこの人がこんなにまぶしいのか分かった気がした。指さきが熱くなる。そっか、この人のまえでは取り繕わなくていいんだ。

「うん。あたし、楽器のなかでオーボエが一番好き」

 三谷は、おう、と満足げにうなずいて、日誌を手に立ちあがった。

「じゃ、行くわ。練習がんばってな」

「あ、ねえ」

 いまじゃなくてもいいかもしれない。そう思いかけて、すぐにこころのなかで首をふる。ううん、きっといまじゃなきゃだめ。手のひらに触れた風をつかみそこねてはだめ。

「なんで、ひとりだけ白いの」

 三谷はきょとんとして「ああ、これ?」と自分のかっこうを見下ろした。

「なんとなく、落ち着くから」

 ポケット代わりに袴の隙間に手を入れ、あっけらかんと答える。

「小学生のときからずっと白だったもんで、その流れっつーか」

「え、でも、小学生だって周りには紺色が多いんでしょ? なんで初めから白一色なの?」

「それはほれ、白道着は色落ちしなくて洗濯が楽だから、って母さんが」

「お母さん!」

 おもわず声が裏返ってしまった。三谷はどこまでも涼しい顔で「おう」とうなずく。

「志田のオーボエといっしょだよ。最初は親に言われるまま着てたけど、いまはこれが一番しっくりくるんだわ。まあ、さすがに大会のときは全員紺に統一すっけど。やっぱ団体戦はそろってる方がかっけぇからな」

「でも、絶対ひとりだけ目立つじゃん」

「んだな」

「怖くないの?」

「怖く……?」

 日誌でとんとんと肩を叩き、三谷は首を傾げた。

「怖くは……ねえなぁ。白道着って、剣道では女子や年配の人が着るイメージでさ。男子が着ると、粋がってるとかあれで弱かったら超ダセェとか言われたりするけど……べつに、人になんか言われて俺の実力が落ちるわけじゃねえべ。関係ねえよ。積みかさねた稽古が全てだろ」

 ひときわ強い風が吹き、桜の花が降りそそぐ。息をするのも忘れてしまう。体育館の床を踏みぬく音、高く響く気合いの一声、前へ、前へと駆けぬける、一筋の白いひかり。

「やべ、地稽古始まる」

 時計をふりむき、三谷は「じゃあな!」と教室を飛び出していった。ぱたぱたと廊下を駆ける足音。やがてそれも聞こえなくなって、うそみたいな静寂が戻ってくる。オーボエを握りしめ、あたしは今度こそ泣きそうになるのをぐっとこらえた。


 変わりたい、変わりたい、変わりたい。

 あの日、そう強く願ったのに、あたしは大した前進もないまま一年越しの夏の空にじりじりと背中を焼かれている。

「ね、いまの笑い方、志田るみこっぽくない?」

 井原があたしの陰口をたたいてるの、偶然聞いちゃったときはしばらく動けなかった。フルネームってけっこうきついんだな。けど、あたしも言ってたじゃん、クラスの地味な子たちのこと。だから、これはしっぺ返しよ。偽ってきたツケを払うときが来ただけ。

 あたしが三谷を好きだってこと、最初にこっそり打ち明けたのは中沢だった。

「やだ、るみこってば耳まで真っ赤! めっちゃかわいい!」

 中沢はだれにも言わないと約束してくれた。ふたりだけの秘密。なのに、一週間もしたら井原やよっちん、べつのグループの女の子たちにまでうわさが広まっていて、しまいにはフルートの子たちにまで「るみこちゃんって三谷くんのこと好きなの?」なんてひそひそ声で聞かれてしまった。

「だれから聞いたの?」

 あいまいにほほえみながら尋ねても、彼女たちは目くばせしてくすくす笑うばかり。もちろん、教えてもらわなくても答えは知ってる。盛りあがる井原たちの後ろで、中沢はぺろっと舌を出して「ごめぇん」と手を合わせた。そんなふうにされたら、こっちだって「もう、中沢ぁー」なんてふざけた感じで返すしかないじゃん。本気で怒るなんて、できるわけないじゃん。

 フルートの女の子たちは小鳥のさえずるように華やかで、おなじメロディーをかさねても埋められない距離があった。教室はもっと気づまりで、だれもあたしのことなんか見てないはずなのに、いつもだれかに見られてる感じがした。もうとっくに気づいてる。いくら周りとチューニングしても所詮あたしはあたしにしかなれない。派手なグループに入って、垢抜けた雰囲気を出して、だけど本当はだれもいない教室でひっそり楽器を吹いてる方が好き。そういう根っからの性分を隠そうとして、あたしはさらに高い声で笑い、中身のない相槌を打つ。

 きっと井原は見抜いてたんだ。自分の音色を堂々と奏でられる井原。中途半端なあたしの音は井原にとって耳障りで、なのにさも上手いかのように吹きつづける姿は、そばで見ててイタかったんだろうな。

 でも、もし井原たちのつくる音楽にあたしが全然ちがう音を出したら、あの子たちはどうしただろう。彼女たちが大事にしてるもの――秘密を共有すること、波長を読んでハモること、腕をからめ、おなじタイミングで笑い、いっしょに涙を流すこと。

「そういうの、もういいから」

 その一言を落としたら、あの子たちはどんな音を返しただろう。演奏をやめてしまう? それとも、あたしの音をかき消そうとするかな。だけど、あたしは気にせず吹きつづけるの。上っ面の涙はまっぴら。筒抜けの秘密なんて笑わせる。ほっといてよ。触らないで。あたしの好きなものを、好きな人を、好きな世界を笑うのはやめて。

 そう言えたら、かっこよかったのにな。

 あたしが無個性のイイ子ちゃん呼ばわりしていた子たちは、あたしが聞こうとしてなかっただけでそれぞれ特別な音色を奏でてた。もっちゃんに教わってアイドルの世界にちょっと興味が湧いた。ハナちゃんは歯の矯正器具を気にして笑うときいつも口もとを隠すけど、大人になったらとびっきりの美人になるって確信してる。それから、となりの席の男の子を見つめる舞子ちゃんのまなざしを、あたしはもう二度と茶化したりしない。

 おなじかっこうを強いる大人に反抗して、それを律儀に守る子たちを勝手に見下して、だけど、本当はあたしが一番、周りとおなじじゃないことを恐れてた。三谷のように、井原のように、ほかとちがうことで笑われてもいいなんて、そんなふうに強くはなれない。ただ、とりあえずいまは、自分の音にちょっとだけ耳をすませてみよう、って、そう思えるくらいにはなったかもしれない。ほんのわずかでも、きらいなあたしを好きになれるように。

 音楽室を離れ、三年生の教室へむかう。夏休みはもう間近だ。閉めきった窓の外にはあの日とおなじ真っ青な空がある。廊下側の席に座り、なじんだオーボエを組み立てる。もう教室に白いカラスは舞いこんでこない。でも、それがなんだっていうの。手のひらに触れた風を、今度こそつかみに行きたい。

 リードをくわえ、息をふきこむ。階段を一段一段のぼるように、ゆっくりと音階を刻む。だれもいない放課後の教室で、あたしはひとり、あたしになる。


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