第2話
中野栄から乗った仙石線の電車は、俺が普段よく乗っている電車に比べ、かなり乗客の少ない路線のようだった。目的地の石巻までの一時間の間、初めて見る景色を眺め、のんびりと電車に揺られる。その間、外の景色はどんどん暗くなっていったが、不思議と降る雪の白さは、くっきりと見えていた。
……ぁあそうそう。途中の駅から電車が逆走し始めるという、今までの人生では起こりえなかった珍事にも出くわした。
「ちょ!? 待て!? 聞いてないぞ!?」
電車の扉が閉まり電車が逆走し始めた時は、こんなセリフが口をついて出た。急いで立ち上がりドアの前に向かうが、時すでに遅し。動き出した電車のドアが開くはずもなく、俺は今までとは反対の方向に流れていく雪景色を、ただ呆然と見守ることしか出来なかった。
「プッ……」
「クスクス……」
俺の向かいの席に座っていた女子中学生らしきふたり組が、くすくすと笑っているのが見えた。その失礼な振る舞いに大した憤りを覚えなかったのは、紺色のセーラー服を着てマフラーを巻いたその二人の鼻が妙に赤くて、なんだか素朴な印象を受けたからかもしれない。
まぁいい。旅の恥はかきすて。相変わらずクスクスと笑う女子中学生たちに苦笑いを向けた後、俺はポリポリと鼻をかいて、元いた席に再び腰を下ろした。少々顔が熱くなったから、紅潮していたのかも。いい年した大人の男が。
そうして不測のアクシデントに襲われながらも、電車に揺られること一時間。ついに俺は石巻に到着。車両の自動ドアの前に立ち、電車が止まってドアが開くのを待つ。着ているダウンジャケットの胸ポケットから携帯を取り出し、この駅で俺の到着を待ちわびているであろう忍耐に、俺はメールを送った。
『にんたーい。駅ついたよ〜』
『了解。私も到着して待ってるよ』
忍耐の返信が心持ち早い。俺の到着を、胸をときめかせて待っていたのか。……いや、ないな。車両から外に出ると、すでに周囲は真っ暗。夜の空に真っ白い雪が舞っていて、静岡住まい故になかなかこういう光景が見慣れない俺のテンションが、妙に高まる。
忍耐からの返信によると、奴は、駅の出入り口にある、フリーペーパーのスタンド前にいるという。俺の到着予定時刻よりかなり早めに着いてしまった忍耐は、フリーペーパーの立ち読みというエコロジー極まりない暇つぶしで、俺の到着を待っているのだとか。
改札を抜け、駅の出入り口に到着し、俺のテンションが上がる。果たして忍耐は男か女か……男だったらイケメンだろうか……ドキドキ……女だったら可愛い子だろうか……ワクワク……どうでもいい期待が俺の頭を駆け巡る。
駅の出入り口を抜け、屋根のある通路を歩いた。フリーペーパーのスタンドらしき物が見える。そして、その前には、ちょっと背が小さめで、ロングコートを羽織った人物が一人、フリーペーパーを立ち読みしていた。
「おっ。あの人が忍耐か?」
胸が一瞬ドキンとした。サイボーグ009の立て看板の前を通り、逸る気持ちを抑え、一歩一歩、その人物に近づいていく。
近づくにつれ、その人物の様相が見えてきた。髪型はどうみてもスポーツ刈りで、俺と比べてかなり短い。メガネをかけている。それもおしゃれメガネではなく、どちらかというと無骨な雰囲気に分類される、ティアドロップみたいな形をした大きなメガネ。背は低く華奢だが、骨格はどう見ても男。歳は20代の俺にかなり近い。確かに小柄だが、顔つきからはいろんな経験を積んだヤツ特有の渋さが漂ってる。……いや待てそれじゃかっこよすぎる……俺と同程度に、老けている。
……なるほど。今、俺の目の前で、フリーペーパーを読み漁るこの同年代っぽい男が、件の人物、忍耐のようだ。
念の為確認してみる。俺は携帯を手に取り、忍耐にメールを送ってみた。
『おーい忍耐』
送信した直後。
「……ん」
俺の目の前にいる男が、コートのポケットに手を突っ込んで、自分の携帯を確認しはじめた。やはりこの男が忍耐か。意を決し、目の前の男に話しかけてみることにした。
「忍耐さんですか?」
初対面同士の第一声としては、相当変なセリフだろう。だけど目の前の男は、ちょっときょとんとした顔を浮かべ、俺をしばらく見つめた後、
「爺様?」
とつぶやき、ニッコリと微笑んでくれた。
「そうです。爺様です。はじめまして」
「はじめまして。忍耐です」
互いに妙な自己紹介をした俺達は、次の瞬間、同時にブフッ! と吹き出していた。
忍耐は男だった。安心したようなちょっとガッカリしたような……ちょっぴり複雑な気分だったというのは、忍耐には秘密にしておこうと心に誓った。
その後忍耐の案内で、俺達はすぐそばにある飲み屋に入った。新築なのか、飲み屋に入ると、俺の鼻に白木の香りがプンと届く。店内は白木がキレイで、清潔感溢れる明るい店内だった。
「爺様は何飲む? ビールでいい?」
「すまん。俺甘ったるいのしか飲めないんよ」
「チャットでそう言ってたもんね。安心した。確かに爺様だ」
席につくなり、忍耐が店員にドリンクの注文をしてくれた。気を利かせた忍耐が注文してくれたのは、カシスオレンジ。そういやメッセでそんな話もしてたなぁ。覚えててくれたなんて、忍耐はイケメンだなぁ。
ほどなくして俺達の前には、実にうまそうな、身がキラキラと輝いている刺し身の盛り合わせとビール、そして場違いなカシスオレンジが届いた。
「じゃあ私と爺様の出会いに」
「俺と忍耐の運命の出会いに」
「なにそれ」
「カンパーイ!!!」
二人でガチンとグラスをぶつけ、二人でビールとカシオレを煽る。仙石線の電車内にいたときから、ずっと暖房が効いた室内にいたからか、思っていた以上にのどが渇いていたみたいだ。今まで飲んだどのカシスオレンジより、この店のカシスオレンジをうまいと感じた。
「うまいっ」
「よかった。ここは魚が美味しいんだよ」
……もうね。食べなくてもわかる。ここの料理絶対にうまいよ。だってエビなんか、絶対さっきまで生きてたやつだもん。身がキラキラと透き通ってて、弾力が視覚から伝わってくる感じ。他の魚も身がキラキラしてて、俺が普段食ってる刺し身に比べると、なんだか宝石みたいに見える。
ここはもう、一番うまそうなものからいくしかないっ。俺はまっさきに目を奪われた、殻が剥かれたキラキラと輝くエビを手に取り、頭を落として身にかじりついた。
「うまーい!!」
「気に入ってくれてよかった」
「忍耐も早く食べよう!」
「うん」
その後はもう、普通に野郎二人の飲み会へと変貌を遂げる。かつてみんなで楽しんでいたゲームの話や、まだ会ったことのない黒猫やヒカル、チエの三人がどんな奴らなのか……もしあいつらと酒を飲む機会があったら、みんなはどんな風に酔っ払うのか……
「黒猫はなんか酔っ払っても変わらなさそうだよね」
「チエは笑い上戸になってるぞ絶対。ケラケラ笑いながら甘ったるいの飲んでそうだ」
「ヒカルはどうだろうね?」
「あの子はおちょこ一杯でくたばってそう」
「女の子より女の子じゃないかっ!」
「んで、チエがそんなヒカルを膝枕して、ゲラゲラ笑いながらデコをバッシンバッシンひっぱたいてそう」
「チエに何の恨みがあるんだよ爺様はっ!」
「このメンツの中で一番若いというだけで許せん」
「とんだ年長者だよ」
こうしてひとしきりケラケラと笑いながら、うまい魚に舌鼓を打っている最中。俺の手元に置いてある携帯から着信音が鳴った。
「お?」
「電話?」
「うんにゃ。これはメッセの通知音」
「そっか」
メッセージアプリを立ち上げ、誰からのメッセージなのか見てみることにする。
『爺様www 暇すぎるwww メッセ付き合えwww』
俺にメッセージを飛ばしてきたのは、女のアバターのケツを追いかけるという分かりやすい思春期を見せていたその傍らで、美容師の夢を捨てきれず日々悶々と過ごしていた黒猫だった。なんだこの年長者に対する遠慮のなさは。別にいいけれど。
「黒猫だ」
「ほんとだね」
「せっかくだから、忍耐と会ってるってメッセ飛ばそうか」
「そだね。大人二人で飲んでるって飛ばしてよ」
と、大の大人の男二人、顔を見合わせてニシシと笑った。『おい爺様www マジで暇だから付き合えwww』とメッセを飛ばしまくる黒猫に対し、ポチポチとテンキーを押して俺はメッセを飛ばした。
『うるせえ黒猫。俺は今忍耐と飲んでるんだから邪魔をするなっ』
俺がメッセを送るやいなや、『なにっ!?』と黒猫からのリプライが届く。その後ものの数分で『爺様と忍耐が会ってる!?』『マジで!? 爺様と忍耐が!?』とヒカルとチエもチャットルームに入室し、いつものメンバーでのチャットが始まってしまった。
「携帯だと打ちにくそうだね爺様」
「こういう時はやっぱりパソコンの方がいいな……ふぬっ」
小さいテンキーでメッセを飛ばすのはいささか大変だったが、それでも食らいついていく。
『ねーねー爺様! 忍耐は女の子だった? それとも男の子?』
チエからのメッセが届いた。続けてヒカルも『あ、それ気になる!』とメッセを飛ばし、黒猫も『マジでwww 忍耐が女子だったらマジウケるwww』と意味のよくわからない煽りメッセを飛ばしていた。
「うん? 私が女の子? なんで?」
俺の隣に来て、一緒に俺の携帯の画面を覗き見る忍耐が、みんなのメッセを読んで首を傾げる。その時の忍耐の顎の下あたりに、ひげの剃り残しがあるのを、俺は見逃さなかった。もう夜だし、忍耐はひげが伸びるのが早いのかもしれんなぁと、心の中で妙に納得した。
「ぁあ、実は忍耐の性別って、忍耐の知らんところでいろいろと話題に上がっとったのよ」
「へ? なんで?」
「いやほら。俺も今まで直接聞いたことなかったけど、忍耐ってゲームの時性別を言わなかったじゃん?」
「そだね。言われてみれば、言ったことないね」
「それがあいつらの好奇心をくすぐってたらしい。俺は忍耐とアホなことができればそれでよかったから、気にしたことはなかったけど」
「ふーん……」
「どうする? 忍耐は男だったって言ってもいい?」
俺の隣の席でコップに残ったビールを煽り、白い口ひげをぺろっとなめた忍耐は次の瞬間、さっきも見せたいたずらっぽい笑みを浮かべ、俺を見た。
忍耐の、ニヤニヤとほくそ笑む眼差しが告げていた。『秘密にしとこう』
俺もニヤリとほくそ笑む。いい年をこいた大人二人が、思春期真っ盛りの若い中高生をだまくらかしてけむにまく。こんな面白いことが他にあろうか。
「よっしゃ。んじゃとりあえず適当なこと言ってけむにまくか!」
「さすが爺様! 頼りになるギルマス!」
「あの頃はさんざん『頼りにならないギルマス』とかいって俺のこと煽ってたくせに……クックックッ……」
「若い子をけむにまいて翻弄するんだよ爺様……こんな楽しいことはないねクックックッ……」
「お主も悪よのう忍耐……名前が忍耐なだけに……クックックッ……」
「爺様ほど悪人じゃないよクックックッ……」
というわけで、忍耐の性別は若造共には秘密にしておくことにした。俺は携帯のテンキーをポチポチと押し、今画面の向こう側で、俺のレスポンスを胸をときめかせて待っているでろう、三人の若造共にメッセを飛ばした。
『よくわかんない。忍耐見えない』
『見えないってwww 何だよwww』
『忍耐自体は目の前にいるんだけどさ。なんかモザイクかかっててよくわかんない』
『なにそれー! 爺様ばっかり忍耐に会ってずるい! ウチも会いたい!!』
『いやそれが会えないんだよ。位相がズレてて因子がたまらない』
『何その厨ニ病!?』
忍耐に携帯を渡すと、忍耐もノリノリでメッセを飛ばす。
『クックックッ……私は君たちには見えないんだよ……』
俺に比べて少々小柄な身体をさらに縮こませて、必死に小さいテンキーをポチポチと押し、真剣な眼差しで画面を見ながらメッセを飛ばす忍耐。
「……よっ」
その顔はとても真剣で、仕事に集中している奴特有の『今は話しかけるな』オーラが全面に出ているというのに……
「ふっ……よっ……」
「……」
「……よしっ。はい爺様、携帯返すよ」
「……」
「……?」
小さな身体を小刻みに揺らして、メッセを飛ばす忍耐の姿は妙におかしく、そして今、満面の笑みで俺に携帯を返す忍耐は、妙に可愛く見えた。
「……ぷっ」
「なんで笑うの?」
「いや忍耐かわいいなぁと思って」
「なにそれ」
そうして若造どもとのチャットを強引に終わらせたあとも、俺と忍耐は絶品の飯をくい、そして酒を飲み、大いに時間を満喫した。そうしてお会計の時間になったとき。
「さて。俺の分はいくらかな?」
「いいよ。爺様はせっかく静岡から来てくれたんだ。私が出すよ」
「え? いいよー。俺も出すよ」
「いや。ほんとに奢らせて。今日はとても楽しかった。それは爺様がここまで来てくれたおかげだから。そのお礼だから」
と上機嫌でケラケラと笑う忍耐に言われ、俺は素直にその好意に甘えることにした。ここまで言ってくれるのなら、逆にこっちが意固地になって断っても、それは忍耐に対し失礼だ。俺は忍耐に会計を任せ、店主に『ごちそうさま! 美味しかったです。また来ます!!』とお礼を告げて、店を出た。
店のドアをくぐる。空を見上げると、真っ黒な空から、夜の闇に妙に映える大粒の雪が、静かに、だけど空を覆い尽くす勢いで降っていた。暖かい室内にいたからか、それともここが宮城だからか、ほっぺたを刺す寒さが厳しい。だけれども、ついさっきまでゲラゲラと笑い旨い酒と食事を楽しんでいた俺には、その冷たさがとても心地いい。
しばらく待っていると入り口ドアが開き、はじめて見たときと同じ姿の忍耐が姿を見せた。
「ごちそうさま。寒いねー」
「爺様は静岡住まいだから余計に寒いでしょ」
「そだね。雪も一年に一回降ればいいほうだし……だからこっちに来てから、ずっとテンション上がりっぱなしだ」
「そっか。よかった」
周囲を見回す。屋根のある通路以外は、降りしきる雪に埋もれていた。店は俺達がいたところ以外の電気は消えていて、すでに周囲を照らす光源は街灯だけになっている。
「……なー忍耐?」
「うん?」
「忍耐はこっちにこないの?」
特に深い意味があって聞いたわけではない。九割冗談で、ほんのちょっとだけ本気の、なんでもない、他愛無い質問だった。
「……」
「あの若造どもは西日本だし、俺は静岡だから、こっちに遊びに来たら、みんなで会えるよ?」
確かに忍耐が東海地方まで遊びに来たら、西日本に近い位置に住んでいるあの若造どもとも集合しやすい。でも、本気で質問したわけではなかった。多分『んじゃ行くよ!!』と明るく冗談めかした返事をするか、『いつか行きたいねー』と遠い目で空を見上げるか、そのどっちかの反応を忍耐はするのだろう……そう思ったのだが。
「……爺様」
「んー?」
忍耐と別れたあと、俺は再び仙石線の電車に乗って、中野栄まで戻る。そこからタクシーに乗り、予約していた秋保の旅館に到着した。時間はすでに夜中12時近くになっていた。
「お待ちしておりましたノムラ様」
「遅くなってすみません! ……あ、温泉はまだ大丈夫ですか?」
「大丈夫です。当ホテルの温泉は24時間入れますから」
「助かります」
こんな日付が変わるギリギリの時間に到着するなんて迷惑な客なのに、ホテルの従業員の方は、こんな俺にとても丁寧な接客をしてくれた。俺は凍えた身体を温めるために、部屋に荷物を置いてすぐに露天風呂に直行した。あのイケメン従業員が言っていた通り、露天風呂は人が一人もいなかったがキチンと湯は張られていて、寒空の元、俺は格別な気分で露天風呂を堪能することができた。
翌日は、ホテルのロビーで観光案内を眺めて行き先を決めた後、タクシーを捕まえて目的地へと向かう。途中タクシーの運転手と交渉し、一日貸し切りにしてもらうことにした。酒が飲めないにもかかわらずウイスキーの醸造所に行ってウイスキーの試飲をしてむせたり、運転手おすすめの豆腐屋に立ち寄って、その場で絶品の豆腐を味わったり、無理を言って寄ってもらった、何でもない街角の神社で狛犬を撮影したり……
「よっ……ほっ……ほっ……」
タクシーと別れたあと、散歩がてらちょっと離れた万華鏡博物館に行って、古今東西いろんな万華鏡を覗いて、一人で大騒ぎしたりした。大の大人の男が一人旅……旅行先で、好きなことして、好きなものを食べ、好きなようにふらつき、好きなように過ごす……。
そうしてクタクタにくたびれた後、ホテルに戻って夕食に舌鼓を打ち、雪が降りしきる中、露天風呂に浸かる。
「おほほほほほほ……たまらん……」
露天風呂の湯に浸かる俺の頭を冷やしてくれる、冷たい風が心地いい。一日中歩いて、年甲斐もなくはしゃぎまくった今日の疲れが、温泉の中に溶けていってしまうようだ。
「……」
心地いい温泉の熱さを堪能しながら、俺は夜の空を見上げる。夜空から静かに降る雪の白は、露天風呂の光源に照らされ、真っ黒な空にとても映えていた。
この宮城旅行の中で、何度夜の空を見上げただろう。
この、夜に映える真っ白な雪が降りしきる、静かで冷たく、とても綺麗な空を見上げたのは何回目だろう。
俺はきっと、この光景を生涯忘れることはないだろう。心地いい温泉につかり、風の冷たさに頭を冷やしながら眺めた、雪が降りしきる静かな夜空を。
そして、俺はきっと、生涯忘れることはないだろう。この静かに降りしきる真っ白な雪の中、九割冗談、一割だけ本気の俺の戯言に対し、真摯に、誠実に向き合ってくれた、忍耐のあの、まっすぐな眼差しを。
「……爺様」
「んー?」
「私は、おじいちゃんと二人で住んでる」
「そうだね」
「だから、おじいちゃんをほっとくことはできない」
「そっか」
「ごめん爺様」
「謝ることじゃないだろうに」
そう答える忍耐は、確かに、俺が知っている、あの忍耐だった。
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