第5話 過激な証拠金取引を体験するなら年上の中年男性が狙い目

 もちろんただ暇そうに携帯で仮想通貨の値動きを見ているだけではなかなか取り引き相手は見つからない。

仮想通貨の取引相手を捜しに来ている男の子はあちこちきょろきょろと視線を動かすのでだいたい判る。

だけどプロの人達には気を付けないといけない。

ICO詐欺を商売にしている人とか、仮想通貨の口座を作るだけで10万コインプレゼントなどと言って誘ってくる業者もいる。アンケート調査のお礼に仮想通貨を1万コインもプレゼントするとかの怪しげな業者とかもいる。

プロの人は視線がいかにもきびきびしていて服装もぴったし決まっているので大体わかる。

中には悪質な仮想通貨ハッカーも居てうっかりするとアカウントを乗っ取られたりすることもあるし、ちょっと怖い筋の人の場合もあるので要注意だ。

狙い目はたまたま遊びに来ていて、ついでに仮想通貨の取引もしていこうという遊び半分の男の子だ。

服装は適当にだらしなくて、見た感じはちょっとダサイほうがかえっていい。

すぐに利確したいならちょっと年上、40代から50代くらいの中年の男性のほうが都合がいい。

この年代はよっぽど暇でそれでいてお金がある男性しか仮想通貨の取引なんかしない。

普通の投資には飽きて、ちょっと大胆というか過激な証拠金取引をしている男性が多い。

素人には難しい証拠金取引をやってみたいときには手取り足取り教えてもらえる。

若い男の子は下手な場合が多いのでうっかり証拠金取引に誘われたら断ろう。

良さそうな男の子を見つけたら、なんとなく暇そうな顔で携帯で仮想通貨の値動きを何度も確かめてはため息をつこう。

人を捜している振りをして顔を見てすぐ目をそらすなんて演技もいい。

まあ大抵はすぐ声をかけて来るはずだ。

すぐには声をかけてくれない時は、携帯を何度も操作して注文が通らない振りをしてもいい。

ほかにもわざと電話を掛ける振りをして「さっきから注文とおらなくて困ってるのよ」などと渋い顔をして見せて演技するのもいい。

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