幕間① 肉体とはby.o.

最近、生きるとか死ぬとかそういうことをよく考える。僕は基本的に精神主義であるので、肉体なんてあってもなくても同じじゃないか? なんて思っているんだけど。

とある人にそんな話をしていたら、義理の親を亡くした時の話をしてくれた。義理の親が死んだとき、この人はどこへいくんだろうなあと考えたそうだ。その義理の親は天寿を全うしたそうだ。だから、というのは少し微妙なところだけど普段より気になったそうである。

僕は人を亡くしたことはあるけど、大体の人が自殺で、自分の意志だとか主張した書置き(遺書)を残す人が多い。だから、その人たちもおそらくは僕と同じで、肉体のことなんてどうでもいいと思っているだろう。その遺書を何人かは読んだことがあるけど、意思は生き続けるって書いてあったものもあった。そういうことなんだろうと思ってる。

さっきのとある人の話に戻るんだけど、肉体を持つと、それによって生まれる行動があるんじゃないかと言っていた。例えば、食事や排泄行為。それは肉体がないと、その行為の意味はなくなる。そして、それに付随する感情。それも消えるんじゃないかといっていた。

その感情が何か重要な意味をもたらすかはそれは分からない話だなと思った。

分からないけど、話している人は少しだけ寂しそうな顔をしていた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る