第3話 行
(向こうに何か見えたわ)
少女の声が高くなる。
正面には建物のようなものが見える。
「いってみよう」
少女は歩幅を広げる。
どんどん近づいていくと、そこは街だった。
「誰かいるかな」
少女は期待を込めて言う。
(あんなところにはいないんじゃないかな)
少女はがっかりした口調で呟く。
「行ってみなくちゃわからないよ」
少女は再び歩き出す。
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