『文章力』向上のお手伝い
第26話 「文章力」について(その言葉の意味)
当エッセイのタイトルを変更してみました(*^-^*)
なんだか「俺プロだぜ」と吹聴しているようで、これ見る人によっては、それだけで気分を悪くさせてしまうのでは……と胃がキリキリし始めているのですが、この変更によって少しでも多く見てもらえる可能性が広がればいいなという願いを込めて、この形にさせていただきます。
■現シナリオライターが、物書きに必須な『考える』を掘り下げていきます。
この内容に沿っていけるよう、エッセイを書き連ねていきます。
(強く、強く上から目線にはならないよう気を付けさせていただきます。うぅ、どうか嫌いにならないでください……)
今回の項目からしばらく『文章力』というものについてを、掘り下げていきたいと思います。
いやはや、プロット構成までをまとめる項目で、本一冊分の分量に届いていますね。
しかし、気付かれたでしょうか。エッセイの流れに沿うと、まだ物語を組み立てているだけで、本文を書いていないという事実に……。恐怖。
(どれだけ考えてるねん、って感じですね)
しかしこの項目から、実際の『文章の工夫』に入っていきます。
実際に物語を書き始めてから意識する――花咲が『書きながら考えている』内容についてを、記していきたいと思っています。
「文章力」という言葉の意味は、多岐に渡ると考えています。
読み手に情景を上手く想像させる比喩表現や、基本的な文法のこと、単純な読みやすさ等々。
一般文学の系統になると、「作者の個性」が強く表れるものですね。
(ラノベや児童書になると、作者の癖が強くない方が好まれる傾向にあるのですが)
そこで、まずは定義付けさせていただきますね。
当エッセイでは『文章力』という言葉の意味を
――文章の「伝え方」や「分かりやすさ」と置いていきます。
その意味の内訳は、こちらになります。
文章力の向上。
それは読み手が――『物語に集中する』為にあるものだと考えております。
この考え方は、花咲がシナリオライターとして活動し始めてから、新たに芽生えたものだと言ってもいいでしょう。
花咲がお仕事として読み手に提供している媒体は、主に「PCゲーム」になります。
それは視界媒体があり、シナリオは『文字だけの表現』ではないのです。
(キャラの絵があり、背景があり、BGMやSEがあり、声優さんによる音声も付いています。どちらかと言えば、アニメの脚本に近いのかなと)
ゲームでは、どのキャラが、どのセリフを言ったのか、すぐ読み手に伝えられます。
(セリフの上に、名前が表記され、声優さんの音声が流れるからです)
読み手に誤解させる余地がありません。
ですが「小説」という視覚媒体、音声がない状態では、そこに意識を向けなければいけません。
まず文字だけで「誰がどのセリフを言ったか」を、読み手に伝えるようにする必要があります。
その為に、キャラの性格や口調、語尾の統一があり。地の文での表現があります。
キャラが自分を呼ぶ時の「一人称」、キャラが他人を呼ぶ時の「三人称」表現も、基本は統一し、時と場合によっては、それが変わったということも、表現する必要が出てくるのです。
例えば、一人称が「俺」という主人公がいて、異世界から転移してきた高校生だとしましょう。
転移先の異世界にて、どこかの国の王様に謁見する機会が生まれました。
その際に一人称を統一したまま「俺は地球という星から来た」というセリフを言うと、読み手に違和感を与えてしまいます。
この主人公、王族相手に無礼過ぎるだろう……。
そんな、時と場合(TPO)を弁えない非常識な印象ですね。
現実的思考に沿うと、下手したらその時点で捕らえられ、牢獄で鎖に繋がれてしまうでしょう。運が悪ければそのまま死刑になってしまいます。
だからこそ、一人称が「俺」の主人公でも、その時は「私」や「自分」といった改めた呼び方にしないといけません。
そしてもちろん、王様相手には友達感覚で話しかけてもいけないので、敬語表現に直す必要が出てきます。
でも、そう「変えた」という説明がない場合、口調や一人称が変わってしまったので、そのセリフを主人公が話しているのかどうか、読み手に上手く伝わりません。
基本的にそういった畏まった場所では、一番偉い人物以外は基本敬語表現で話します。
場に複数人いる場合、ほぼ全員が敬語で話すのです。
(しかも普段は敬語ではない主人公もなので、ごちゃごちゃしていきます)
――誰が、どのセリフを話しているのか。
それを違和感なく読み手に伝える為に、セリフの前後に「説明」を挟む必要が出てきます。
■例文
主人公が緊張した面持ちで、王に向けて声を出す。
「わ、私は……」
喉から出た声は掠れていた。口内が乾き、息が苦しく感じてしまう。
■例文ここまで
こんな感じですね。
当エッセイで記す『文章力』とは、大雑把に言えば、このような部分にかかっていきます。
文章を読んでもらった際に、読み手に『余計に考えさせない』為に、文章を調整するのです。
それが――当エッセイで示す『文章力』になります。
読み手が「余計に考えている」時点で、ストーリーへの没入感が徹底できていません。
物語の流れのみに集中してもらい、気持ちよく読んでもらう為に、状況が分かりやすく伝わるよう、文章を整える。
文章を構成する際に、強く意識すること。
考えること。
『読み手の意識を、ストーリーやセリフ表現のみに集中させる』ことを、文章の基本筋としてください。
文章の読みやすさ、という意味はここにもかかってきています。
(全てのセリフ、地の文に気を遣う必要が出てきますね。そこに悪感情を与える表現まで避ける意識が入ってくると、もう一文たりとも気が抜けませんね……)
という訳で、この項目からしばらくの間を、『文章力』の向上について掘り下げていきたいと考えております。
花咲樹木も趣味で小説を書いていた頃よりずっと、お仕事の現場に入ったことで、文章力への意識改善が進んでいきました。
プロの現場にて教わったことを、出来る限り余すことなく、当エッセイで書き連ねさせていただきます。
そこで、文章力の向上に関する項目ですが、事前にリストを作成してみました。
・記号と空白
・読点と句点
・段落と改行
・表現と描写
・セリフと地の文
・一人称と三人称
・語尾と口調
・「い抜き」表現と漢字表現の統一(上級者編)
まとめると、こんな感じになりました。
うむむ、ストーリーの掘り下げより多くなってしまいましたね……(笑)
ぼちぼち、カキカキしていきたいと思います。
どの項目から見たいか、という希望があれば、可能な限り沿わせていただきます。希望がない場合は、花咲の気分にて決めていきますね。
感想などにてお気軽にどうぞ(*^-^*)
それでは、今回は『文章力』というものについての説明回でした。
次回から、実際の文章の工夫や、その考え方のきっかけとなる解説について、書き連ねていきたいと思います。
当エッセイを読んでくださり、ありがとうございました!
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