麻雀を現実で

 ネット麻雀ではなく現実世界で麻雀がしたい。夜明け近くなり意識が朦朧としてる時に打つ牌にこそ妙味がある。手牌をどこかへやってしまい、六対子で和了するもの、それに気付かないもの、ここぞとばかりに左手芸を多用するもの、何が何やら分からなくなって、意味の分からない手牌で和了を宣言するもの等々、醜くも楽しいものである。将棋、囲碁、花札、賽子、トランプ……色々やってきたが一番盛り上がるのは、やはり麻雀であるように思う。

 ノーレートで打っているときに、一度だけ積み込みをしたことがある。字一色を他の人の手牌に来るように積み込んだつもりだったのだが、まあ、上手くはいかなかった。目についた字牌を適当に拾っていったので、聴牌まで行っていなかったのだ。結局三順ほどで和了っていたので、初めてにしては上出来だろうと思ったが、積み込みをしたのはそれが最初で最後である。勿論、ネットでは出来ない。

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