濃霧
深い深い霧であった
自分の手足すら見えぬ
自分がどこにいるのか
意識のみが浮遊する中
闇雲に歩くわけにもいかず
ただただ立ち尽くす他なかった
深い深い霧であった
何時になるのかも分からぬ
いつまでこうしているのか
焦燥だけが募る中
混乱を止めることもできず
ただただ思考を巡らす他なかった
深い深い霧であった
他には何もなかった
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