雑文集

石嶺 経

少女の詩

 そんなんじゃ死なないよ、と誰かが言う。屋上から、ホームから飛べば楽になる。本当に? それってただ死ぬだけじゃない。私たちは生きていたいんです。


 テレビで偉そうな人たちが、心の病だの現代の闇だの勝手なことを言ってる。きっと十代を経由しないで大人になったんだ。生まれた時から大人。なんてかわいそうなんだろう。


 私たちは血を流す。死にたいと呟く。意味もなく学校を休んでみる。


 これは輝きなんです。私たちだけの権利なんです。


 いつか消えてしまって、私たちを知る者は誰も居なくなる。そのことを確認するための作業。それだけ持っていたら生きていける。きっと、明日はいいね! って笑ってる。

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