第2話

俺は…結局学校に遅刻をしてしまった。

愛理『水野君…珍しいね遅刻なんて』

一哉『あぁ…西村…(俺が西村を振る…?そんなわけ…)色々あって…』

愛理『知ってた?今日1年生に転校生くるらしいよ?』

一哉『え!?』

俺は思わず立ち上がってしまった。

先生『水野!!!遅刻の上にしゃべってるとは…そうとう自信があるんだな?次のテスト楽しみにしてるぞ』

一哉『は、はぁ…すいません…(まずい…これで瑠奈が俺にはおじいちゃーん!何て言ったら…)』

愛理『どうしたの…?』

一哉『え!?』

先生『水野!!!…先生への嫌がらせか?』

一哉『うっ…すいません…』

クラスから笑いが起きてしまった。

一哉『(まずい…本当に対策を練らねば…)』

俺は…その日の午前中の授業はまったく頭に入らなかった。


愛理『水野君…どーしちゃったの?遅刻したり大声あげたり…』

優希『そうだよー、一哉らしくない』

こいつは…幼馴染みの西野優希。

一哉『いや…色々あって…』

??『おじいちゃーん!!!!』

俺は…最悪の展開を予想した。いや、確信した。

優希と西村は不信そうにその声がした方を見た。

優希『お、おじいちゃん?…だれあの子…?』

愛理『というより…誰のこと言ってるの?』

一哉『さ、さあ…知りません…』

と俺が答えたのも束の間…瑠奈は俺のとこに駆け寄ってきた。

瑠奈『おじいちゃん!ごめんね!遅刻になっちゃって!』

一哉『(…)』

優希『か、一哉…?この子は…?』

一哉『さ、さぁ…』

瑠奈『もぉ!おじいちゃん!さっき説…』

俺は瑠奈の口を塞いで少し離れた場所へ連れていった。

一哉『(お願いだから黙って…!おじいちゃんって呼ぶな!

いとこのお兄ちゃんってことにしといて!!)』

瑠奈『え?だって私のお兄ちゃんは…』

一哉『(いいから!)』

瑠奈『わかったよ…おじいちゃん…』

俺は、瑠奈を連れて二人のところへ戻った。

優希『えっと…で、誰なの?』

一哉『あ、あぁ…いとこの…櫻井瑠奈…今日転校してきた子…』

瑠奈『櫻井瑠奈です!よろしくお願いします!』

愛理『あ、噂の転校生の子なんだ…私は西村愛理。よろしくね?』

瑠奈『えっ…(あぁ…この人がおじいちゃんの恋した相手…)』

愛理『ん?どうかした?』

瑠奈『あっいえ!お願いします!』

優希『私は西野優希だよ。よろしくね?』

瑠奈『優希さん…よろしくお願いします!』

一哉『んで…瑠奈は何をしに?』

瑠奈『んー…用事はないよ?』

一哉『(なんなんだ本当にこいつは…)』

しかしながら、優希と西村とはうまく仲良くなってしまい、

遊ぶ約束までする具合だった。



その日の帰り、俺は…孫らしき瑠奈と共に帰り道を歩いていた。


一哉『ねー…お願いだから嘘だといってくれよ…』

瑠奈『なにが?おじいちゃん』

一哉『だから…もう自分の家へ帰ってくれよ…』

瑠奈『今帰ってるじゃん』

一哉『未来なら未来に帰ってくれよ…』

瑠奈『やっと認めてくれた?私が孫って』

一哉『認めてはない…認めてはないけど…』

瑠奈『まあ、信じれないかもしれないけど本当だから』

一哉『うーん…』

瑠奈『しばらく家に住まわせてもらうからね』

一哉『は!?嫌々駄目でしょ!親いるし!』

瑠奈『んー、曾祖母曾祖父ってことでしょ?それなら大丈夫じゃない?』

一哉『だから…』

瑠奈『私、ひいおばあちゃんもひいじいちゃんあったことないんだよね』

一哉『えっ…?』

まあ…それは当然になるのかもしれないけど…実際に

親が死ぬことを言われると切ない…。

一哉『…』

瑠奈『あ、ごめんごめん。おじいちゃんからしたら、両親だもんね』

一哉『あのさ…西村と俺が結婚しないで、俺とあの女優が結婚して娘が生まれるわけでしょ?』

瑠奈『そうだよ?』

一哉『なんであんな大女優に俺が出会うわけ?』

瑠奈『おじいちゃんの話だと…なんだっけ』

一哉『俺は西村のことが…』

?『えっ?私のこと呼んだ?』

一哉『はっ!?』

俺が振り返るといつの間にか西村がいた。

愛理『今…呼ばれたような気がしたんだけど』

瑠奈『そーなんですよ!おじ…お兄ちゃん、愛理さんのこと…』

一哉『今日!遅刻しちゃって朝なんか連絡なかったか西村に聞きたい!っていうこと!話してたとこ…!な!なっ!瑠奈!』

瑠奈『(そんなこと言ってるから…)うん』

愛理『んー、明日テストやることかな』

一哉『は!?』

愛理『あぁ…数学…模試と同じ問題やるって』

一哉『えー!!!聞いてないよぉー!』

愛理『ダ○ョウ倶○部?笑』

一哉『いや、違うから!』

瑠奈『ダ○ョウ倶○部!?懐かしいー!もう死んじゃったからねー』

愛理『えっ!?死んだの!?』

一哉『わーわーーー!瑠奈!何言ってるの?まだ現役だよ?』

愛理『だよね…?』

一哉『ごめんね…瑠奈は最近まで中国にいて…大気汚染にやられてばかになってるのかも!』

愛理『そ、そうなの?』

瑠奈『(あぁ…そっか。ここはまだ生きてるんだ…)ねぇ?お兄ちゃん』

一哉『ん?』

瑠奈『今って何年だっけ?』

一哉『2017年』

瑠奈『(ってことは…じいじとばあばが結婚するのは5年後…

ママは確か2025年生まれ…そこから25年後に結婚して…

私が生まれたのは2054年でいた世界は2070年…ってことは…53年前!?)』

一哉『ん?』

瑠奈『う、ううん!!(そもそもおかしい…高校生なんて…

私はばあばと結婚する時代に飛んだはずなのに…)』

愛理『まあ…テストは明日だから…範囲はラインで送るね』

一哉『え、まじで!?ありがとう!』

愛理『じゃあね?』

一哉『おう!また明日!』

瑠奈『また明日です!』

俺と瑠奈は家へと入っていった。


一哉『はぁーー!!??53年前!?今が!?』

瑠奈『うん。おじいちゃんが18+53だから71歳の時代から私はやって来てるの。だから、これからデビューする芸人も

死んでいく芸人もこれから始まるドラマも…私の時代ではDVDになってるし?小説でこの時代のこと書いてあるし。

あ、ちなみにおじいちゃんもおばあちゃんと結婚することで

テレビに出ることになるよ』

一哉『はぁーー!!!?!?』

母『一哉!!うるさいよ!!!』

したから母親の怒鳴り声が聞こえた…。

一哉『嘘だろ…』


半世紀先の世界からやって来ていた…この櫻井瑠奈という少女…。

果たして本当に俺の孫なのか…

なんで俺が美波さんと出会うのか…。

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