第15話 新生魔王は性と愛を直視する



「ひえぇぇっ!?」


 天界の王宮――その豪奢なる寝室に、女神王ヴィーナスの悲鳴が響き渡る。

 彼女の視線は俺に釘付けだ。


 正確には、俺の股間の肉欲武装に。


「な、なななな、なんでそんなに……お、おっきくなってるんだよぉ!」


 女神王は涙目だ。

 脚をもつれさせながら後ずさり、俺から距離を取らんとする。


「ククク……いくら制裁対象とはいえ、美しき少女を前にして股間を膨らませるのは当然であろう?」


 言いながら、俺はズボンと下着のパージに成功した。

 女神王に歩み寄りつつ、マントと上着、そしてシャツを脱ぎ散らかす。


 これにて完成――全裸である。

 両腕を大きく広げ、ことさら股間をアピールしながら接近していく。


「うわああぁ嫌だ! おっきい! 変なカタチ! きもちわるい!」

「何が気持ち悪いものか。これよりキサマは、俺の性なる魔技と性なる茎によって気持ちよくなるのだぞ?」

「気持ちよくなんかなりたくない! な、なんでどんどん膨らんでいくんだよぉ!?」


 怯えきった女神王は、追い詰められた小魔獣も同然だ。

 ついに後退は限界に達し、壁に背を付けることとなった。


 ――が、そこは女神王。

 果敢にも右手を掲げ、聖なる魔弾を乱射してくる。


「嫌いだ嫌いだ! ※※※なことなんて大っ嫌いだあぁぁ!!」

「フンッ……」


 それぐらいで動じる俺ではない。

 全身くまなく魔力の塊をぶつけられながらも、歩みを止めることなく近づいていく。


「威力が弱すぎる……。集中力が乱れているようだな。※※や※※に魔弾が当たる感触――心地よくすら感じるぞ?」

「えっち! 変態! 絶倫魔獣! 肉欲魔王! ハーレム趣味!」

「すべて褒め言葉だ」

「ええと、ええと……早漏!」

「キッサマアアァァァァァァァァァ!!」


 俺は煮えたぎる怒りとともに、両腕に魔力を集中させた。

 前腕に、黄色い光輪が幾重にも発生する。

 魔導調律、準備完了だ。


 この戦い――後手に回るわけにはいかない。

 なぜなら女神王ヴィーナスの魔力量は、俺を遥かに凌駕しているからだ。


 あえて初手から勃起竿を晒すことで集中力を奪い、相手が魔力の波長を乱しているうちに、魔導調律で一気に堕とす。

 それが勝利への近道と見た!


「堕ちろ、女神王!」


 俺は怯える金髪少女に両腕を突き出し、華奢な両肩を掴んだ。

 すぐさま魔力が流れ込む。

 極大の快楽をともなって、彼女の体内に刻まれた魔道経絡を、魔族仕様に改変するのである!


 しかし。


「――ッ! させない……!」


 女神王の全身を、瞬時に純白の魔力が包み込んだ。

 聖なる輝きを放つそれは、なんと魔導調律を押し返してきたのである。


「クッ、魔力障壁とは小賢しい! こら、暴れるな!」

「うるさいうるさい! 手を放せー!!」


 女神王は悲鳴とともに身体をよじり、床を転がり、俺の拘束から抜け出した。


 ――が。


「んくっ……うぅんっ……!」


 わずかに距離を取った先で、耐えられないとばかりに背中を丸めたのだ。

 両手で股間を押さえている。


「はぁ、はぁ……! んあぁぁっ……。な、なに……これぇぇ……!」


 悩ましい声を上げ、身体をヒクつかせる女神王。

 どうやら少しは効いたようだ。

 快楽堕ちまでは持ち込めなかったが、これなら……!


「さあ、制裁を始めようか」

「あぁぁ……!」


 腕を伸ばし、あっさり捕獲に成功した。

 快楽慣れしていない少女が魔導調律の片鱗を味わったのだ、その場で動けなくなるのも当然である。


 俺は女神王を抱きかかえ、雲のベッドに優しく放り投げた。

 細い身体に覆い被さると、彼女の両手首をクロスさせ、拘束魔法で縛り上げる。


「うぅぅ……嫌だ! 放せ! 放せよぉ!」


 威勢はいいが、抵抗は無いも同然。魔導調律が少しずつ全身に浸透しているのだ。

 女神王に馬乗りになった俺は、彼女を見下ろして微笑む。


「誰が放すものか。拒絶すれば許されると勘違いしているようだが、キサマに制裁を加えることは決定事項だ。大人しくしろ」

「嫌だ! んんっ、はぁん……っ。うぅう、こんなの犯罪じゃないか!」

「犯罪だと? まあ、人間族の間ならそうかもしれぬ。だが、俺とお前は魔王と女神王。人間族の取り決めの外にある存在だ。何ら問題はない!」

「ぁんっ、うぅぅ……。も、問題だらけだよぉぉ……!」

「魔界において、俺の制裁はすべて合法なり!」

「ここは天界だもん!」

「やかましい!」


 俺は自身の唇で、女神王のムダ口を強制的に封じ込めた。

 薄く、儚く、柔らかく……。こやつめ。なかなかどうして、美味な唇をしているではないか。


「んんっ……んんんっ!?」


 構わず舌を挿入する。

 つるつるとした前歯を舐め、口内に侵攻すると同時に、小さな舌を搦め取ることに成功した。


 れりゅっ……ずりゅりゅりゅ……。むちゅっ、くちゅる……!


 女神王にのしかかり、彼女を両手で抱きしめながら粘膜を蹂躙する。

 もちろん体重はかけていない。

 俺は尻を浮かせて膝立ちになっているため、女神王は純粋に舌と舌のまぐわいに酔いしれることができるのだ。


「~~~~~~ッッ! ぢゅるっ、れろりゅろろっ……んぢゅぷるっ!」


 舌を絡ませるたび、女神王の身体が跳ねる。

 スピカやアルテミス、ペルヒタとリリス――彼女たちとの激しい口吸いを経験してきた歴戦の妙技に、抗えるものか!


「んちゅっ……ぢゅるるっ……嫌だっ……んんぅ!」

「れりゅろろろっ……。ククク、嫌よ嫌よも好きのうちとはよく言ったものだな。気づいているか、女神王? キサマの方からも舌を絡ませているではないか!」

「んぢゅるっ……れろろっ……。し、してっ……ないぃぃ……。んちゅっ、むちゅるるっ……。んんっ、ちゅっ、ちゅっ……はぁぁ……っ!」


 彼女は否定しているものの、事実は決して揺るがない。

 俺の舌から逃れようとしていたのは、最初の数瞬のみ――。

 魔導調律が体内に浸透するにつれて、女神王の方からも舌を絡ませ始めたのである。


 その証拠に。


 ――ちゅぽんっ!


 俺が急に舌を引き抜くと、


「んんっ……んん~っ。――ハッ!」


 女神王は、俺の舌を追いかけるように自身の舌を伸ばし、名残惜しそうに虚空をレロレロさせたのだ。


 それは、たった一瞬の痴態。

 すぐに彼女は舌を引っ込めたが、もう遅い。


「ククク……俺の舌は美味かろう?」

「お、おおお美味しくなんかない! はぁ、はぁ……き、きもちわるいだけ!」


 何ら説得力のない反論だ。

 すでに女神王は顔を紅潮させ、肩を上下させている。

 もはや取り返しのつかないところまで、魔導調律が彼女の魔道経絡を冒しているようだ。拒絶の魔弾を放つことなど、とうに忘れてしまったらしい。


「さて、次はこちらで交わろうか」


 俺は馬乗りの姿勢を解くと、女神王の足もとへ移動した。

 両膝の裏に手を添え、強制的に大股開きさせる。


「ほほぅ……。花の刺繍が入った純白のヒモ下着とは。良き趣味だ」

「うぅぅ、見るな! 見るなぁぁ!」

「よかろう。では、下着を脱がそう。脱がせば見なくて済むからな」

「あぁぁぁ……!」


 俺は下着のヒモを咥え、引っ張った。

 はらりと床に落ちる、女神王の最終防衛ライン。

 むわっと広がるメスの香りが、鼻腔と股間を愉しませてくれる。


「や、やめてよぉぉ……。顔、近いぃ……」

「案ずるな。儀式の本質は愛であることを、キサマにじっくり教えてやろう」


 言い切ると同時に、俺は彼女の両脚を掴んだ腕を、前方に押した。

 必然、女神王は後転するような体勢になる。

 頭が下。

 尻が上。

 首筋で身体を支える体勢だ。


「ほほう、前も後ろも綺麗ではないか」

「うぅうっ……あぁぁ! み、見ないで! そこだけは見ないでよぉぉ!」


 俺の眼前には、世にも恥ずかしい肉孔が二つ。

 どちらも色素はごく薄く、物欲しそうにヒクヒクと震えている。


 すでに前の肉鉢は潤っており、あふれた粘液が後ろの蕾を湿らせていた。


「グルヴェイグが教えてくれた。この体位は『恥ずかし固め』と呼ぶそうだ。どうだ、恥ずかしかろう!」

「見ないで……。うぅぅ、見ないでくださぁい……」


 とうとう敬語になった女神王だが、俺は無視して言葉を続ける。


「グルヴェイグはこの体位を好んでいるのだ。彼女の蜜淵が五連真珠玉を飲み込む様子が至近距離で見学できるため、俺も気に入っている。また、女性側の利点としては、俺が割れ目を貪る様子をしっかり見届けられることが挙げられるぞ」

「んぅぅっ……そ、そんな話、聞きたくないからぁぁ!」


 さあ、次の一手は――。


「ネメシスは、これで目覚めた!!」


 俺は身を乗り出し、前の孔に唇を密着させた。


「~~~~ッッ!?」


 足をジタバタさせる女神王ヴィーナス。それぐらいで止まるものか!


 舌に感じるのは、甘酸っぱい雌の味――。

 俺は彼女の蜜孔に舌を挿入し、円を描くように舐め回した。


 れろっ、じゅるっ……と音を立てる。

 あふれてきた女神汁は、ことさら下品にすすり上げた。ぢゅぼぼぼっ……ぐぼっ、ぢゅるるるっ……! といった具合に!


「ひあぁぁぁぁっ!!」


 女神王が愛らしい悲鳴を上げる。


「んんぅっ……ぁンッ! 舌っ、ざらざら……感じりゅうう! あぁぁぁあっ! やめっ、んんん……っ! やめてっ……こ、これ以上、されっ、たらぁ……っ!」


 ※※肉が舌をきゅうきゅう締めつける。

 ネメシスよりも酸味が強いが、これはこれで良し……!


「あぁああぁっ! な、なに、これ……なんか来るっ……昇ってくりゅぅぅ!」


 どうやら絶頂の兆しを感じたようだ。

 細い脚をヒクヒクさせて、女神王が甲高い嬌声を撒き散らしていく。


「ひぁあああぁあぁああぁぁぁぁあああ……っっっ!!!!」

 ぷっしゃああああぁああぁぁぁあぁぁあああぁあ!!!!


 ――果てた。

 ※※※※※を甘噛みするまでもなく、女神王は呆気なく達してしまったのだ。


「ぁ、あ、ぁぁあ……」


 茫然自失。

 たっぷり吹き上げた※を顔面に浴びたまま、女神王は酸欠になった魚のごとく、口をパクパクさせるのみ。

 しかし瞳は潤んでいる。

 快楽に身を焦がしたことは明らかだ。


「どうだ? これで少しは愛情の尊さが理解できたか?」


 俺は達成感とともに口もとを拭い、息も絶え絶えの女神王に笑いかける。


「あ、愛……? お前が、私を……?」

「フッ、勘違いするな。俺がキサマの心に対して、愛情を向けるわけがなかろう。今のプレイ……いや、儀式で愛情を注いだのは、キサマの繊細で華奢な肉体にのみだ!」

「はぁ、はぁ……。うぅぅ……最低……」

「何が最低なものか。いいか? プラスに考えてみるがよい。単に肉体を愛するだけで、これほどの快楽が得られたのだぞ? もし、心と身体の両方に愛を注がれて絶頂したなら、そのときは一体どれだけの快楽が味わえるのか……」

「……ごくり」


 確かに目撃した。

 女神王ヴィーナスが、生唾を飲み込んだのである。


 けれども、彼女は慌てた様子で首を左右にブンブン振った。


「い、いや……べつに、気持ちよくなかった、から……」

「なに?」

「はぁ、はぁ……んんっ。き、気持ちよくないし……そもそも、イッてないもん」

「こ、こやつめ!」

「うるさいうるさい! んぁぁ……こ、こんな汚い感覚……大っ嫌いだよ! こんなので絆されるなんて……んぁ、はぁんっ……あ、ありえない、から!」


 なんて強情な。 

 あれだけ喘ぎと潮を迸らせたというのに、惚けるつもりらしい。


「女神王ヴィーナスよ……」


 声のトーンを下げ、神妙な面持ちをつくる。

 こやつには、言わねばならないことがある。

 俺は大きく息を吸い込み、ベッドに倒れる女神の王に至言を叩きつけた。



「――性欲から、逃げるな……!!」



「……!」


 両目を見開く女神王。

 こうなったら、もう俺は止まらない。


「お前は性欲を否定するあまり、愛情すらも見えなくなっているのだ! だからネメシスの心にも気づけぬのだ! ネメシスに心が亡いだと? バカも休み休み言え!」


 言葉は続く。

 想いがあふれる限り……!


「あの日の夜――俺はネメシスを絶頂させ、幸せそうな笑みを間近に見て、彼女の心をありありと感じ取った。ときには赤ん坊を演じ、ときには喘ぎ声を洩らして潮を吹き、悦びを露わにする――。心が亡ければ、そんなことはできないではないか!!」

「うぐっ……」


 俺の剣幕に圧されたのか、女神王が言いよどむ。

 彼女の顔を睨みつけ、


「俺より遥かに長い期間、ネメシスとともにいながら、なぜ彼女の心に気づかなかった!? なぜ彼女の心を見つめようとしなかったのだ!?」

「うぐぐっ、ぐぐぐ……」


 歯ぎしりをする女神王。

 俺は彼女に、唯一無二の答えを放つ。



「――お前が性欲から逃げ、愛情を直視しようとしなかったからだ!!」



 女神王が、ビクリと肩を震わせる。

 顎をわななかせ、視線を左右に泳がせて……。


「……そう、かなぁ?」


 疑惑満点の面持ちで、俺を上目づかいに見つめてきた。

 しかし俺は動じない。

 この愚かなる女神王ヴィーナスは、俺の至言を理解できる段階に成熟していないのである。


 ならば――やるべきことは一つだけ。


「これよりキサマに性欲と愛情を直視させてやろう。イッてイッてイキまくり、世紀のイキ地獄を体感すれば、俺の言葉を嫌でも理解できるようになるだろう!」

「ひぃぃぃっ!!」


 女神王が俯せになり、ベッドを這って逃げようとする。

 が、俺はその背中に覆い被さり、軽々と身体をひっくり返して天井を向かせた。

 すかさず両脚を絡めて彼女の下半身を固定し、逃亡を封じる。


 間髪容れず、ドレスの中に両手を滑り込ませた。

 愛撫の基点――乳※※の開始だ。


「ひあっ……はぁ、んんっ! や、やめっ……」

「ふむ。指先に伝わる、この儚いふにふに感……。微※であるがゆえの趣だな」


 ふにゅっ、ぷににっ……ほゆんっ。

 なだらかな膨らみを指先で優しく撫で回し、外から内へ――愛撫の手を、徐々に※頭へ近づけてゆく。

 乳※の中心――小さき※頭。

 さらにその先端部分に触れ、指先を小刻みに振動させる。さながら羽毛でくすぐるかのように、ごく優しく。


「ひぁっ、あぁぁ……なに、これぇ……っ。んんぅっ、やさ、しいぃぃ……!」


 女神王の身体が跳ねる。

 しかし、下半身を固定しているので逃げられない。


「ククク、気持ちよかろう? 我が※頭愛撫は、これまで幾度となくスピカを乳※だけでイカせてきた――その経験の賜なのだ!」

「あぁぁあっ……ひぅぅっ! 待って、やめてぇぇ……! またクるっ……なんか昇ってくるよぉぉぉ……!」


 女神王が身体をくねらせる。どうやら絶頂は間近のようだ。

 スピカに潮※きを促す決め手――今こそ女神王にも試してやる!


 きゅうぅぅ!


 俺は左右の乳※をつまみ、やや乱暴に引っ張った!


「ひっぐううぅぅぅぅぅぅぅぅぅ……!!」


 腰を大きく跳ね上げる女神王。

 同時に迸るのは、ぷっしゃああぁぁぁ! という潮※※音。

 本日二度目のスプラッシュである。


「はぁ、はぁ……。らめぇ……こんなの、もぉ、無理ぃぃぃ……」

「無理だと思うから無理なのだ。さあ、次の絶頂を味わえ!」


 俺のターンはまだまだ続く。

 ポジションを正常位に移行させた。

 今度は女神王のドレスに手をかけ、まだ見ぬ微※を露出させる!


「あぁぁ! み、見ないでぇぇ……」


 彼女は両手で※を隠すが、俺はその手を取り、ベッドに押しつけて固定した。


「なぜ隠すのだ? ツンと元気よく勃※した、小さき乳※――。その色合いは薄く、感度も抜群。誇るべき※頭だと思うが?」

「全知全能の高いカリスマを持つ私に、無礼な……!」

「全痴全濃の高いカリクビを持つ俺と、プレイを……!」


 言うが早いか、俺は右の乳※にむしゃぶりついた。

 舌先に訪れるコリコリ感。

 ほんのり汗の味がする。


「んあぁぁぁああっっ!! はぁっ、くすぐった……んぅああっ!」


 ジタバタ暴れる女神王。

 しかし魔導調律が効いているため、その抵抗はごく弱い。

 乳※を舌先で弾く! 圧力を加えてネットリ舐める! ひたすら吸う! 円の動きで※輪をくすぐる! 時には唇で挟み、時には前歯で甘噛みする!


「あぁあぁっ! イク! イク! またイクうぅぅぅ!」

 女神王の痙攣と潮吹※が巻き起こる。では、次は左の乳※だ。


「ひあぁぁっ、待って! 待ってぇぇ! 私、まだイッてるからぁあああ!」


 すぐに左※首を責め始めた俺に、女神王は切迫した声音で抗議してくる。


 が――無視!


 アルテミスの※乳を味わい、リリスの微※をくすぐり、時間をかけて習得してきた※舐め術の数々を、女神王ヴィーナスに刻み込んでいくのだ。


「ああぁあイクッ! ひグっ、イグぅぅ! イクイクイクイクうぅぅぅぅ……!!」


 絶頂。絶頂。絶頂。


「あひぃぃぃっ! またイクぅあああぁあ!! ひっひゃうよぉぉぉぉ……!!」


 絶頂。絶頂。絶頂。


 細い身体が抵抗を止め、ただただ快楽に震えるようになった後……念のため、さらに十三回絶頂させてから、俺は身を起こした。


「ふぅ……。女神王ヴィーナスよ。連続絶頂は気持ちよかろう?」

「は、はひぃぃぃ……。きもひいいれす魔王しゃまあぁぁ……」


 雲のベッドで絶頂痙攣に打ち震える女神王は、世にもだらしないトロけ顔に変貌していた。

 涙によだれ、その他諸々……顔から出るものを全部出し、度重なる大量潮※きによって、雲のベッドを雨雲のベッドに変えてしまっている。


「で、女神王よ。少しは性欲と向き合う気になれたか?」


 ここまでイケば、こやつも改心するだろう。


 ――そう思っていた俺は、まだまだ甘かった。


「やらぁぁ……」


 なんと女神王ヴィーナスは、この期に及んで性欲の直視を拒絶したのだ。


「きもひいぃけど……こんなの、だめぇ……。罪深くて、汚いぃぃ……」


 ならば――やるしかあるまい。

 俺は彼女を背後から抱き上げた。もちろん単なる抱っこではない。

 両膝の裏に手を添え、つるつるの※※※※を“くぱぁ”と広げた体位。

 ペルヒタの潮※※で魔法陣を描いたときと同じ、聖水の放出を手伝うようなポジションである!


「あぅっ……あぅぅ……なに、しゅるのぉぉ……?」


 女神王には、もう抗う力は残っていないようだ。

 しかし、その傲慢な心をへし折って性欲を直視させなければ、俺の勝利とはならない!


「こうするのだ……!!」


 言って、俺は女神王の身体をわずかに下ろした。


 くぱぁと広がった割れ目。

 その下には――。

 膨張しきった股間の魔剣が、未通の肉鞘を待ち構えているのである!!


「~~~~~~ッッ!!」


 さすがの女神王も、これには動揺したらしい。


「らめぇ……らめらめらめぇ……! それは……それだけはらめぇぇ……!」


 両脚を力なくパタパタさせる彼女に、


「大丈夫だ。安心しろ、女神王ヴィーナスよ。なぜならば――」


 俺はにこやかに告げる。



「――先っぽだけなら、挿入れたことにはならないからだ!」



「なるよ! ばか!」


 ……ん? 今、女神王が言い返してきたような気もするが、よく聞こえなかった。

 よって、無視。

 引き続き、肉剣と肉鞘の接触に努めることとする。


「ああぁぁらめぇ……! 入っちゃう……入っひゃうよぉぉ……!」


 剣と鞘。

 鍵と鍵穴。

 男と女。

 雄と雌。



 ――ぬぷぅぅぅぅ。



「んんぅああぁああぁぁぁぁああああっっ!!」


 室内に甘い嬌声が轟く。

 俺は、ついに女神王へと到達したのだ。


 熱い――。狭い――。スピカよりも高温だ。

 ドロドロに濡れそぼった粘膜をかき分け、俺は赤黒く膨れ上がった痴の塊を、女神王にめり込ませていく。


 だが、まずい!


 ぶびゅううううっ! びゅぶるるるるるるるるるっっ!!


「ぬぅぅぅっ……う、お、おぉぉ……」


 盛大な射※音とともに、俺は一瞬で快楽の頂点に至ってしまった。

 この、ぬぷぅぅ……とした甘い粘膜。柔らかな圧迫感。そして高い体温。

 こんなもの――我慢できるわけがなかろう!


 俺は、恐る恐る女神王の様子を確認する。

 これで『プッ、早っ』とバカにされようものなら、こちらの心が折られてしまう。

 

 果たして。

 女神王は。


「ひぐっ、ああぁぁあ……。入ってくりゅうぅぅ……。どろどろで、あったかいの……入ってくるよぉぉ……」


 ヒクヒク震えて絶頂しながら、俺の白濁※に感じ入っているようだった。

 望外の僥倖――。

 機を逃さず、さらなる攻勢に打って出る!


「ククク……どうだ? そろそろ性欲と向き合う気になったか?」

「あぁぁぁ……。きもひいぃけど、らめぇ……。むきあわないぃぃ……」


 そう言うと思っていた。

 ゆえに、俺は腰を振り始める。

 女神王を抱き上げたまま、彼女のとろけた二枚貝を、暴食のタートルヘッドで何度も何度も貪っていく!


「あっ、あっ、あっ! 入ってりゅうぅ! 普通に入ってりゅからぁぁ!」

「あくまで挿入は先端のみ! ノーカウントだ!」


 腰を振る。

 熱を感じる。

 股間が幸福に包まれる。


「ああぁぁあぁイク! またイクうぅぅぅぅ!」


 どびゅうううっ! びゅるるるるる!!


「ひぐっ……はぁぁんっ! ど、どうしてまだ腰振りできるんだよぉ!?」

「キサマが純白の魔弾を連射できるのとまったく同じように、俺も白濁の魔弾を連射できるのだ! ほれ、ほれ、ほれ!!」

「い、一緒にするにゃあぁぁっ! あっ、あっ……またイクッ……もぉ無理いぃぃ!」


 びゅるるるるっ! どぷっ、どぷぷっ!


「ああぁぁぁっ、またおっきくなったぁぁ……。イクッ、イクイクイクぅぅ……!」


 どびゅっ! ぶびゅうぅぅぅっっ!!


「ひああぁっ……ぁぁぁあああ!! らめぇっ、りゃめぇぇぇ……!」


 どっびゅううぅぅぅっ!! ぶびゅるるるるる……!


「あぁあああぁっ! も、もぉホントに無理ぃぃ! わ、わたひの負けぇええ!」


 ばびゅるるるっ! びゅぶるるっ、どぷりゅるるるる……!!


「ンひぃぃああぁあぁっ! はひっ、はひっ……許ひへっ、許ひへぇぇぇ!」


 びゅびゅるるるるっ! どぼっ……どぷどぷどぷぅぅう……!


「気持ひよしゅぎりゅぅう! おかひくなりゅぅう! 頭ヘンになりゅうぅうう!」


 どびゅるるるるる! ぶびゅぶるるっ! どっぷりゅるるるるるる!!


「ああぁぁあああ! イクッ、イクイクイクぅぅ!! はぁぁあっ! 死ぬっ、ちんぢゃうぅ! おひんひんにこりょさりぇりゅうぅぅぅ……!」


 射※。潮※き。嬌声。※精。潮吹※。嬌声。※精。

 濁った水音と女神王ヴィーナスの甘ったるい悲鳴が王宮内を乱れ飛び、男女の※※※※と汗の匂いが充満していく。


 何回……いや、何十回絶頂したのだろう。

 俺自身も数えるのを止め、ひたすら女神王ヴィーナスに※精の連射をお見舞いする。

 決して腰振りを止めず、全身全霊をもって、性欲と愛情を叩きつけた。


 そして。


「……ッ。……ッッ」


 ついに彼女がまったく反応しなくなり、こちらも弾切れを予感したところで――。


「ふぅ……。今日のところは、これぐらいで勘弁してやろう」


 俺は女神王をベッドに下ろした。


「あぅ……あ、ぅ……ぅ……」


 仰向けに寝転がった女神の王。

 下半身はもちろん、身体の前面が大量の白濁※でドロドロに染まっている。

 我ながら、よくぞここまで射※したものだ。


「女神王ヴィーナスに問う」


 俺は彼女の顔面近くで身をかがめ、未だ硬さを保っている三本目の豪腕で、白濁まみれの頬をぺちぺちと叩いた。


「己の性欲を直視し、他者の心を見つめ、愛情をもって生きると誓うか?」


 長い長い沈黙の末に――。

 女神王ヴィーナスは、とろけた笑みのままつぶやいた。


「は、はいぃぃ……誓いましゅうぅ……。ネメシスのことも、今までのことも……ごめんなしゃいぃ……。わ、わたひの愛しゅる、魔王しゃまあぁぁぁ……」

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